展示されている「御手杵」のレプリカと刀剣男子・御手杵の等身大パネル=結城市結城で2024年5月2日午後3時50分、堀井泰孝撮影

 戦国武将・結城秀康(1574~1607年)の生誕450周年記念展「結城宰相秀康の軌跡」が茨城県結城市結城の結城蔵美館で開かれている。秀康が所有していた天下三名槍(そう)の一つ「御手杵(おてぎね)」(長さ4・2メートル、重さ22・5キロ)のレプリカを特別展示。スマホアプリゲーム「刀剣乱舞ONLINE」とコラボレーションし、刀剣ファンだけでなくゲームファンからも注目を集めている。

 秀康は徳川家康の次男として生まれた。11歳の時に和睦の証しとして豊臣秀吉の養子に。さらに17歳で下総国(現結城市など)の結城家17代当主・結城晴朝の養子となり家督を相続し第18代当主に就いた。23歳で参議に任官し結城宰相と呼ばれるように。家康を支え、関ケ原の戦いでも重要な役割を果たした。

天下三名槍「御手杵」レプリカ展示

 御手杵は日本号、蜻蛉切(とんぼきり)と並び天下三名槍とされる。室町時代に晴朝が駿河国嶋田(現静岡県島田市)の刀工、五条義助に作らせた大身槍で、後に秀康に受け継がれた。名称は鞘(さや)の形が餅つきに使う手杵に似ていることに由来するとされる。

 1945年の東京大空襲で焼失し本物は現存しない。島田市民の有志が現存資料を基にレプリカを作製し、2003年に結城市に寄贈した。記念展ではレプリカのほか、御手杵の重さを体験できる疑似体験コーナーを設置。秀康の功績を紹介するパネルや史料も展示している。

 刀剣乱舞ONLINEは、刀剣が戦士の姿となった刀剣男士が、歴史改変をもくろむ敵と戦う刀剣育成シミュレーションゲーム。御手杵をモチーフにした刀剣男子・御手杵は身長192センチと大柄で心優しい青年という設定だ。等身大パネルを展示するほか、記念ポストカードを配布、コラボグッズも販売する。

 記念展は26日まで。入場無料。問い合わせは結城市観光協会(0296・34・0421)。【堀井泰孝】

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