箱根の火災で全焼したのは、露天風呂で知られる老舗の高級宿でした。

 発生直後に撮影された映像では、赤い炎とともに白い煙が高く噴き上がる様子が確認できます。

 9日午後6時すぎ、神奈川県箱根町の老舗旅館で火事がありました。休館日で宿泊客はいませんでしたが、従業員寮では7人が救助され、うち2人が煙を吸うなどして救急搬送されました。

 火の勢いは激しく、消防車など23台が出動。火がほぼ消えるまでに6時間を要しました。

近所の人
「怖いですよね。(ドアを)開けた途端にものすごい臭い」

 一夜が明けても、建物の一部ではまだ煙が出ていました。消防のほか、焼け跡には旅館の関係者とみられる人々も集まり、話し合うような様子も見られました。

 焼けたのは1956年創業の老舗旅館「雉子亭 豊栄荘」です。庭先には箱根の自然が一望できる渓流露天風呂があり、湯は自家温泉を使用。

近所の人
「和風で落ち着いた、庭も素敵でした。外国人も結構来ていました。バスもしょっちゅう旅行客が乗り降りしていました」

 旅館の名物はキジ料理。脂の少ないさっぱりとした味わいです。宿泊料は、旅行サイトのプランによると大人2人で6万円近くからとなる高級旅館です。

 火元は特定されておらず、消防などが原因を調査しています。

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