高島彩キャスター
「大阪万博に向けて準備が進む現場を取材した仁科健吾アナウンサーです。実際に大阪の街を取材してみて、盛り上がりはどうでしたか?」
仁科健吾アナウンサー
「街全体が盛り上がっているという印象はありませんでした。話を聞いてみても、7割くらいが万博に関して無関心だと回答していました。今回の万博について課題があります。それが、『積みあがる費用』についてです。2018年時点ではおよそ1250億円でした。2年で600億円増え、3年で500億円増えました。当初と比べても、およそ2倍ほど膨れ上がっていて、およそ2350億円になっているんです。この費用を、国、大阪府・大阪市、経済界で、3分の1ずつ負担していきます。さらに、大阪府・大阪市はこれに加えて、出展するパビリオンの建設費などが加わって、総額でおよそ1325億円の負担になっているということなんです」
「大阪市だけの負担を見ていきますと、およそ748億円です。大阪市民は、およそ277万人いますから、実際に請求されるわけではないんですが、単純計算してみますと、1人当たりおよそ2万7000円の負担になるということなんです」
高島彩キャスター
「1人当たり2万7000円というのは、大きな額ですし、会場建設費の上がり方を見てみますと、この先費用が増えるんじゃないかという心配がありますよね」
仁科健吾アナウンサー
「その点に関してですね、大阪の吉村知事がテレビ番組で発言しました。『3回目の増額は無いように進めていきます』とコメントしています。この膨れ上がりについて町の人がどのように受け取っているのか聞いてきました」
街頭インタビュー(20代男性)
Q:2万7千円はいかがですか?
「高いと思います、普通に。どうせ予算内におさまらないんだろうなと思っているんで。機運が高まっているかと言われたらそうでもない気がします」
街頭インタビュー(50代男性)
「頑張ってほしいな。行ってみようかなという気持ちはあります」
仁科健吾アナウンサー
「中にはですね、自分の世代で万博が開催されることを嬉しく、楽しく、ポジティブに思っている方もいらっしゃいました。そして、こちらのグラフは、去年12月、大阪府と大阪市が行ったアンケートでして、万博の認知度は年々上がっているんです。しかし、万博に行きたいですか?という質問に対しては、行きたいと答えた人は3年連続で減少しているという現状なんですね。そして、気になる経済効果です。来場者はおよそ2820万人見込まれていまして、経済効果はおよそ2.9兆円に上っているということなんです」
高島彩キャスター
「柳澤さんはどうご覧になっていますか?」
ジャーナリスト 柳澤秀夫氏
「そもそも今回の万博で目指すものって何なのか?命の大切さが大きいテーマだと聞いているんですど、それよりも万博っていうと、経済効果だとか負担の話に終始していますよね。もう一度、何のための万博なのか、何を目指すのか、その原点に立ち返って考えた上でアピールするという事が必要なんじゃないですかね」
高島彩キャスター
「それに、どんな目玉があるのか、中身はどうなのかってあまり聞こえてこない。そのあたり、みんなで盛り上げるように色々と提示して欲しいなってのもありますよね。個人的には、子供を連れていきたいな、なんて思っております」
(4月13日OA「サタデーステーション」)
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