送検される関根誠端容疑者=東京都品川区の警視庁大井署で2024年5月8日午前8時、幾島健太郎撮影

 栃木県那須町の河川敷で夫婦の遺体が見つかった事件で、死体損壊容疑で逮捕された夫婦の長女の内縁の夫と、不動産会社役員の男性が、事件当日の夕方に接触していたことが捜査関係者への取材で判明した。警視庁と県警の捜査本部は、事件を主導したとされる内縁の夫が、自分たちの関与が発覚しないよう口裏合わせを求めたとみている。

 事件では、会社役員の関根誠端(せいは)(32)と、不動産会社役員の前田亮(36)両容疑者ら男性6人が逮捕されている。

 捜査関係者によると、会社役員の宝島龍太郎さん(55)と妻幸子さん(56)=東京都千代田区=の遺体が見つかった4月16日の夕方、関根、前田両容疑者が、東京都台東区内に駐車中のレンタカーのワンボックスカーに乗り込む姿が防犯カメラに映っていた。前田容疑者が借りていたワンボックスカーで、その日のうちに2人で返却に向かったという。

 両容疑者は17日以降も数回接触していたとみられる。捜査本部は、事件の主導役とみられる関根容疑者が、前田容疑者と説明が食い違わないよう話し合っていたとみて調べている。

 15日夜に両容疑者は、宝島さん夫婦とワンボックスカーに乗り、東京都品川区内の空き家方面に向かっていた。夫婦は16日未明に空き家で暴行を受けたとみられる。

 前田容疑者は任意聴取に「宝島さんに頼まれて空き家を内覧した」と説明。関根、前田の両容疑者はいずれも容疑を否認している。【岩崎歩、菅健吾、朝比奈由佳】

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