鳥取県の大山(標高1729メートル)頂上にある避難小屋で、工具などを保管する物入れの引き戸(鍵付き)が壊され、穴が開けられるなどの被害があったことがわかった。県から小屋の維持管理業務を受託している一般社団法人「大山マウンテンサポート」(事務局・同県米子市)の関係者が発見し、県西部総合事務所に通報した。同事務所は4月26日付で県警琴浦大山署に被害届を提出した。
同事務所環境・循環推進課によると、マウンテンサポートの関係者が4月12日、夏山シーズンに向けた準備のために小屋の点検に訪れたところ、2階にある物入れ3カ所のうち、2カ所の引き戸に直径数センチの穴が開けられているのを見つけた。ピッケルのような棒状の道具で鍵を壊し、こじ開けようとしたとみられる。引き戸は外されていた。
物入れには登山道の整備や小屋の清掃などに使う資機材を保管していたが、このうち作業用のブルーシートが持ち出され、1階に折りたたんだ状態で置かれていた。積雪期に登山者が暖を取ろうとして物入れから取り出し、使用した可能性が高いという。
小屋は2階建てで、冬季も含め年間を通じて利用できる。登山者の休憩や緊急時の避難が目的のため、出入り口は施錠していない。同課は利用者に適切な利用を呼びかけるとともに、大山遭難防止協会(会長・竹口大紀大山町長)と協議し、小屋内に防寒用のエマージェンシーシートを配備するなどの対策を検討する。【山田泰正】
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