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 北海道根室市の林道で、軽トラックが突然ヒグマに襲われました。ドライブレコーダーには、ヒグマが猛烈な勢いで突進してくる恐怖の瞬間が記録されていました。

■バンパー破壊、フロントガラスにヒビが…

草むらから現れた「ヒグマ」 この記事の写真

 突然、画面右側の草むらから現れたのは、ヒグマです。林道を走っていた軽トラックに襲い掛かります。

ワイパーを破壊

 28日、北海道根室市で撮影された映像。ヒグマは最初の体当たりで、車のワイパーとバンパーを破壊します。そして、再び車に体当たり。衝撃でフロントガラスにヒビが入りました。

フロントガラスにはヒビ

 驚くべきは、野生のヒグマの「スピード」です。遠くにその姿が確認できてから、車に襲い掛かるまで、わずか5秒ほど。徒歩であれば、逃げることは不可能です。

 さらに、映像から読み取れるのは、ヒグマの「パワー」です。

 フロントガラスにヒビを入れるほどの体当たりについて、交通事故鑑定人は次のように分析します。

減速せずに衝突したのと同じ程度の衝撃 交通事故鑑定人 中島博史氏
「体重が150キロ程度だと考えると、原動機付き自転車に人が乗っている状態で、全く減速せずに衝突したのと同じ程度の衝撃はあると思う」 その場を離れた後も、ヒグマは追ってきたという

 その場から離れようと急発進する軽トラック。しかし、その後ろをヒグマはなおも追ってきたといいます。

 幸い、車を運転していた50代の男性と同乗者にけがはありませんでした。

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■子グマ守る?「警戒心が高まっている時期」

■子グマ守る?「警戒心が高まっている時期」

 なぜ、ヒグマはこれほどまでに凶暴だったのでしょうか?

子グマの姿

 ヒグマが襲い掛かる直前、画面左をよく見ると、走って動く小さな黒い影が映っています。子グマとみられます。

母グマは“警戒心が高まっている時期” 動物研究家 パンク町田氏
「オスのクマたちが発情したメスを求めて探す、要するに発情期に入ります。そうなると、子どものいないメスのクマであればオスを受け入れて結ばれるが、子グマがいる母グマたちはオスのクマと子どもが遭遇すると、子どもがオスのクマに食われてしまう危険性がある。(母グマは)警戒心が高まっている時期」

 襲い掛かってきたヒグマは、画面左に逃げた子グマと軽トラックの間に割って入るように、直前で進路を変えています。

 これは子グマを守るための行動だったのでしょうか?

 根室市内では今月に入り、クマの目撃情報が増えていて、市や警察は注意を呼び掛けています。

(「グッド!モーニング」2024年4月30日放送分より)

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