パレスチナ自治区を実効支配するイスラム組織ハマスと戦闘を続けるイスラエル軍の元兵士を招いたお話会が、大分市で5月20日に開かれる。同区のガザ地区の実情などを知り、戦争を自分ごととして考えてもらおうと雑貨店主の永長(ながおさ)知佳さん(29)が企画。永長さんは「国際社会での日本の役割や、個人にできることを一緒に考えたい」と話し、参加を呼び掛けている。
永長さんは2023年12月にガザ地区に関する映画の上映会を開催。その際、参加者から日本で暮らすイスラエル出身のダニー・ネフセタイさんの著書「イスラエル軍元兵士が語る非戦論」を受け取った。武力による平和実現に疑問を呈する考えが記されており、永長さんは「(イスラエルのように)武力を強化しても(戦争の)抑止力にはならない、というメッセージに共感した」と話す。
こうした感想をネット交流サービス(SNS)のインスタグラムに投稿したところ、ダニーさんから直接メッセージが届き、お話会の開催が決まった。
イスラエルには徴兵制があり、ダニーさんは18歳でイスラエル軍に入隊し、3年間空軍に所属。除隊後の1988年に埼玉県の秩父に移住し、木工職人として活動しながら、国内各地で講演会を開いている。
お話会は、大分市中央町3のwazawazaビル4階のレンタルスペースで午後2時半から。参加費1000円。また、18日にはドキュメンタリー映画「医学生 ガザへ行く」(2021年)の上映会を開く。料金は1300円。問い合わせや予約は、永長さんの雑貨店の公式インスタグラム「@betteroita」から。【石井尚】
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