異例の流行が続く「マイコプラズマ肺炎」。加えて「インフルエンザ」「新型コロナウイルス」と3つ同時流行が懸念されています。今年ならではの症状も。
■3つ同時流行“トリプルデミック”注意
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「苦しい?」
少年
「はい」
伊藤博道院長
「せき止まらないですね」
クリニックを受診した14歳の男性。ここ5日、熱とせきが収まりません。検査の結果は…。
伊藤博道院長
「マイコプラズマ抗原検査、陽性です。レントゲンを見ると、右のこの辺にちょっと肺炎になりかかっています」
感染していたのは今年、猛威を振るうマイコプラズマ肺炎。母は不安でなりません。
患者母
「木曜に定期テストが始まって、木曜には(学校に)行かせたい」
院長
「テストに行けるように間に合わせるのがベスト。きょうから薬飲んで、栄養をしっかりとって長めに寝るようにして下さい」
国立感染症研究所によると、3日までの1週間に全国で報告された患者の数は1医療機関あたり2.46人。依然、高い水準が続いています。
クリニックは例年にない忙しさです。
院長
「お母さんの勘としてはマイコプラズマ」
患者母
「普通、熱出すことはない人なので」
院長
「鋭い。答えをいうとマイコプラズマ肺炎でした」
ただ、心配なのはマイコプラズマ肺炎だけではありません。
11月に入り、患者が2倍に増えているのが…。
伊藤博道院長
「インフルエンザ、A型の陽性です」
流行期を迎えたインフルエンザ。40代の男性は…。
伊藤博道院長
「口の中…喉が特に赤みが強い。インフルエンザBと新型コロナの同時感染」
インフルエンザとコロナにダブル感染する患者も少なくないといいます。
伊藤博道院長
「マイコプラズマ肺炎、インフルエンザ、そして新型コロナ、その三重流行。トリプルデミックもあり得る状況。同時に(感染すると)多臓器の厳しい侵襲を受けることになる、重症化を危惧しなければいけない」
マイコプラズマ肺炎・インフルエンザ・新型コロナ。それらが同時に流行するトリプルデミックの恐れも。さらに…。
伊藤博道院長
「軽症でも(人に)うつす可能性はある」
知らないうちに感染を広げてしまうインフルエンザまで登場。どんな人が注意すべきなのか、今年ならではの特徴があるようです。
特に昨シーズン、インフルエンザにかかった人は注意が必要だといいます。
伊藤博道院長
「熱が出ないインフルエンザの人もいる。(去年の感染で)免疫がある程度、残っている人もいるので、そういう人は逆に(感染が)分かりにくい。軽症でも(人に)うつす可能性はある」
気付かないうちに感染を広げる恐れがある、熱の出ないインフルエンザ。倦怠(けんたい)感や喉に違和感を感じたら要注意。熱がなくとも、医師の診察を受けてほしいということです。
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