大阪府岸和田市の障害者支援施設「岸和田光生療護園」で重度の知的障害がある入所者の男性(50)に繰り返し暴行したとして、大阪府警は25日、暴力行為法違反(常習的暴行)の疑いで、介護士の白間慎吾容疑者(26)ら施設職員の男3人を逮捕した。
府警によると男性にけがはなかったが、3月に施設内で体調が急変し死亡。施設の嘱託医が病死と判断した。府警が防犯カメラを調べたところ、3人が暴行を加える様子が写っていた。暴行と死亡との因果関係は確認できないという。
ほかに逮捕されたのは、いずれもベトナム国籍で介護施設職員のドン・ドゥック・カイン(28)と、ダン・タイン・ズオン(24)の両容疑者。白間、カイン両容疑者は「いらいらして殴った」などと供述。ズオン容疑者は「心当たりがない」と容疑を否認している。
3人の逮捕容疑は2月21~26日、施設内の共有スペースで、それぞれ個別に男性の頭を殴ったり、下半身を足蹴りしたりする暴行を繰り返したとしている。白間容疑者は12回、カイン、ズオン両容疑者は各6回暴行していた。
施設を運営する社会福祉法人「光生会」は25日、施設内で記者会見をして謝罪。「職員の数は基準より多く、日常的な暴行には気づかなかった」とし、今後、第三者員委員会を設置し原因究明にあたるとした。
同法人によると、男性が死亡する直前に3人とは別の職員が暴行する様子も防犯カメラに写っていた。法人側はその職員を3月15日から自宅待機としたが、職員は同16日に自殺したという。
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