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 神奈川県鎌倉市にある人気のカフェが、市から立ち退きを求められて窮地に立たされています。存続を求める声が上がるなか、裁判が始まりました。

■サザン桑田さんの映画やドラマなどロケ地にも

鎌倉市にあるヴィーナスカフェ この記事の写真

 1955年(昭和30年)に創業、鎌倉市の海岸沿いにある「ヴィーナスカフェ」。海を眺めながらハンバーガーやメキシコ料理などが楽しめ、長年親しまれてきたカフェです。

サザン桑田さん映画のロケ地にも

 サザンオールスターズの桑田佳祐さんが監督した映画「稲村ジェーン」に登場したほか、数々のテレビドラマのロケ地になってきた人気のカフェ。今、存続の危機に直面しています。

鎌倉市 松尾崇市長(5月)
「特定業者が優先的に借り続けている形態を見直さなければならない。一社に独占的に使用させ続けることは公平性に欠ける」 隣にはホテルやプールなど施設も

 ヴィーナスカフェが建っているのは鎌倉海浜公園の中で、隣にはホテルやプールなどの施設もあります。

 鎌倉市から公園の土地を借りる形で、年間およそ230万円の使用料を払って営業を続けてきましたが、市から「契約を打ち切り、もう営業の許可は出せない」と告げられているといいます。

ヴィーナスカフェ 吉澤治郎オーナー

 ヴィーナスカフェを経営する吉澤治郎さんはこう話します。

吉澤オーナー
「耐震基準を満たしていないということで、立ち退けというような話を突然された」 鎌倉市の主張

 市側は、大規模な地震が発生した場合、建物が倒壊し命を脅かす懸念があると主張しています。

 納得できない吉澤さんは、独自に耐震性の検査を専門家に依頼。「問題なし」という判定が出たと反論しています。

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■オーナー争う姿勢崩さず「守っていきたい」

■オーナー争う姿勢崩さず「守っていきたい」

閉店危機に利用客も困惑

 人気カフェの閉店危機に利用客も困惑を隠せません。

利用客(20代)
「お店の雰囲気もすごくいいし、無くなっちゃうとなると悲しい」 鎌倉市議会 建設常任委員会

 先月、事態はさらに重大な局面を迎えることになりました。

鎌倉市議会 建設常任委員会(先月13日)
「(ヴィーナスカフェに関わる)損害賠償請求および建物明け渡し請求訴訟の提起についてが議決され、横浜地方裁判所に訴状を提出しましたので、報告するものです」 立ち退きまで1日あたり約2万円の公園使用料も求める

 市は、建物の明け渡しとおよそ700万円の損害賠償を求めて提訴。立ち退きまで一日あたりおよそ2万円の公園使用料も加算することを求めています。

 25日、第1回口頭弁論が横浜地裁で開かれました。出廷した吉澤さんは争う姿勢を崩しません。

オーナー「守っていきたい」 吉澤オーナー
「他もあって、何でうちだけ立ち退かなければいけないのか。やっぱり、公平にしてほしいと思う。(湘南の)文化みたいなものも、大事にしていきたいなと思っている。守っていきたい」

(「グッド!モーニング」2024年10月29日放送分より)

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