薬品を飲ませて4歳の娘と夫の姉を殺害した疑いで逮捕された資産家夫婦。今度は夫の父親を殺害した疑いで再逮捕されました。
この記事の写真■「死んだ方がいい」などやり取り
25日、細谷健一容疑者(43)と、妻の志保容疑者(38)が、父親・勇さんを共謀のうえ殺害した疑いで再逮捕されました。
勇さん(当時73)は亡くなる前の年に、急に体調を崩しました。捜査関係者によると、健一容疑者と志保容疑者のLINEには「死んだ方がいい」などのやり取りがあったということです。
勇さんは新しくホテルを建て、事業を拡大したばかりでした。
親族「どうしてあれだけ可愛がって、自分の後継者として育てていたのに、どこで歯車がくるったのか。何でそんなことになっちゃったのか」
裕福な一家で起きた連続殺人。発覚したのは今年2月。去年、亡くなった美輝ちゃん(当時4歳)が薬品を摂取させられ殺害されたとして、夫婦を逮捕。その後、2018年に亡くなっていた姉・美奈子さん(当時41)にも同様の薬品を飲ませて殺害したとして逮捕されました。細谷家は2018年1月に母(当時68)、6月ごろに父、4月に姉と立て続けに亡くなっています。
家庭内のトラブルは周囲にも漏れていたようです。
勇さんの友人「(姉が亡くなる)ちょっと前ですよ。勇さんが『倅(せがれ)を社長にする』と言ったら、姉ちゃんが『あれ(健一容疑者)はダメだ』と断った」
母親とは家事などをめぐって…。
親族「志保ちゃんが上手に育てられないから(家事は)健ちゃんが全部。おばあちゃん(健一容疑者の母)がときどき『お嫁さんがヒステリー』とは言ってましたね。本当は色々手伝ってもらいたいんだけどと」
母、父、姉が亡くなり、財産を相続した夫婦の家の中で、3人の位牌は段ボール箱の山の下に置かれていました。
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■入退院繰り返し…「もう病院出られない」■入退院繰り返し…「もう病院出られない」
千葉から浅草に移り住み、皮革の卸などを経て一代で財を築いた勇さんは“後継ぎ息子”として健一容疑者を育てました。
勇さんの友人「やり手ですからね。皆『すごいな』ぐらいの周りでは見ていました」
志保容疑者との結婚には反対していたといいます。
勇さんの友人「体調が悪いから検査入院すると病院に入って検査をしたんですけど。何病という結論が出ないので困っていました。見舞いに行ったが『もう出られないよ病院』と。『何をそんな弱気なこと言っているの』と。元気だったのがね、そういうふうになったから」
2017年、突然体調を崩した勇さんは、翌年に亡くなるまで入退院を繰り返しました。警視庁によると美輝ちゃんと美奈子さんと同じエチレングリコールが、複数回にわたり飲食物に混入されたとみられています。
自宅で突然死した美奈子さんは病院に臓器の一部が保管されていて、エチレングリコールの成分が検出されたことで逮捕につながりました。“難病”として治療を受けていた勇さんは、病院に血液検査の数値が残されていて、法医学者の意見や薬品の購入記録などをもとに逮捕に至りました。
親族「後継者と言ったって、一応は代表取締役を渡しているでしょう。確執というか何があったのか。家庭の問題なのか、親子の争いなのか、そこらへんは分からない。普通じゃ考えられない」
取り調べに対し、2人は黙秘しています。警視庁は、健一容疑者の母親についても関連を調べています。
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