このところ「既婚者の風俗通い」に注目が集まっている。とある調査では、半数以上が「パートナーの風俗利用は浮気にならない」と回答した。OK派の話を聞くと、「我慢させるより、外で発散してもらった方がいい」「子どもを産んでから体力がなく、平和的に解決できる唯一の手段だ」との反応が。一方でNG派からは「プロか素人かは関係ない。男女の性的行為は不倫だ」との批判も見られる。
【映像】セックスレスでも風俗NG?男女に大きな差(アンケート)
夫と妻、どちらか一方が理由でセックスレスになった場合、相手の風俗利用を認めるか、認めないかも価値観が分かれる。『ABEMA Prime』では当事者とともに、パートナーの風俗利用について考えた。
■パートナーの風俗利用、約半数は男女とも「OK」の調査結果も
パートナーの風俗利用は浮気なのか。チャット・電話占いサービス「RAYSEE」によると、女性は浮気になる46.9%、浮気にならない53.1%、男性は浮気になる40.2%、浮気にならない59.8%との結果が出た。
結婚5年目のアイさん(30代前半)は、夫婦の性生活にはとくに問題ないが、夫(50代)の風俗利用OK派だ。理由としては「お店&お金が発生しているので割り切れる」「自分では満たせてあげられない部分もある。性欲=身体のことなので我慢させたくない」「夫婦であれ自由は必要/縛り・縛られたくない」を挙げ、客と店の関係性&家計を圧迫しない範囲をルールに認めている。
結婚時点で「すでに価値観を共有できていた」という。「付き合っている時点から『アリと言えばアリ』。私は細身なので、『胸が大きい人と仲良くしたい』と言われても、満たしてあげることはできない。完璧は無理だから、外でも別に良い」。
どの程度までなら許されるのか。「体を壊したり、お金を使い過ぎたりする事は止めるだろうが、基本的には制限していない。私自身は風俗に行ったことがないが、『興味がわけば行ってもいい』と言われている」と語る。
反対に「風俗は浮気と同等」と離すのは、結婚5年以内のミチさん(20代)だ。「パートナーにウソをついて、パートナー以外と性的行為するのは不倫だ。軽く見られがちだが、女性として否定された気持ちになった。信頼関係が崩れてしまう」。
交際時点から「キャバクラはOKだが、風俗はNG」と伝えていた。「発覚当時は妊娠中で、『性病も怖いし行くわけない』と言っていたためショックを受けた」。線引きについては「友達同士でしないようなことをしたら不倫だ。堂々とパートナーに言える関係であれば浮気ではない」との認識を示す。
風俗通いに気づいたのは、「スマホを借りた時に、予約サイトが出てきて、そのまま中身を見た」ためだった。「初めての妊娠で不安だった時で、『子どもに何かあったら』と無責任さを感じた。『架空の飲み会が風俗だった』など、全てが信じられなくなった」。しかし夫は「そんなに傷付くとは思わなかった」と返し、温度差を感じたという。
付き合っていた当時から、ミチさんは気づかないながら、夫は風俗に行っていたそうだ。「それを知らなかったため、『この5年間なんだったんだろう。ちゃんと向き合えてなかった』とショックを受けた」。
■レス状態でも相手の風俗利用はNG?カウンセラー「本当にがんじがらめになる」
既婚者マッチングアプリ「ヒールメイト」の調べによると、配偶者とセックスレス状態に「ある」が43.9%、「ややある」が24.3%で、約7割がセックスレス夫婦なのが現状だ。「どちらが拒否をしている?」との問いには、男性は自分14.1%、妻が拒否25.6%、どちらでもない60.3%、女性は自分31.1%、夫が拒否7.3%、どちらでもない61.6%との回答を得た。
ヒールメイトでは、レス当事者の既婚男女に「配偶者が性風俗を利用するのを許しますか?」との調査も行っている。こちらでは、レス男性は許す16.5%、許さない33.0%、仕方ないと諦める28.5%、分からない22.0%となり、レス女性は許す13.5%、許さない48.0%、仕方ないと諦める18.0%、分からない20.5%だった。また、Xでは「レスられ側」からの「妻が拒否…風俗も不倫もダメで逃げ道がない」「風俗ってどうなの?と聞いたら裏切りだと…じゃあ早くレスを治してくれ」といった声が出ている。
夫婦問題カウンセラーの高草木陽光(たかくさぎ・はるみ)氏によると、自分にセックスレスの原因があったとしても風俗利用を許さない人は、「結構いる」という。「身動きが取れず、本当にがんじがらめになる。妻が気づかなければ、ずっと離婚もせず、縛られたまま苦しんでいる夫もいる。第三者を入れにくい話だが、入れないと解決は難しい」。
ミチさんは「夫から『つらい』と打ち明けられて、それに寄り添えなかったなら私側の責任。夫婦間の話し合いがしっかりできているかが大事だ」と語る。アイさんは、レスなのに風俗NGの女性に対して、「理解しがたい。相手に我慢させっぱなしで、夫婦として対等ではない」との考えを示す。
高草木氏のもとには、「女性が『夫がしてくれないが、受け入れなければいけない』と、落とし所に悩んでいるケースもある。どうにかしないといけないとは理解しつつ、気持ちをどのように納めれば良いか分からない」といった相談が寄せられているという。
■風俗以外に別のパートナーを求めるケースも
文化通訳でシンガーソングライターのネルソン・バビンコイは、「風俗通い以前から問題があるのではないか。夫婦間がうまくいっていないのを見て見ぬふりをして、風俗を言い訳にしているように見えてしまう」と指摘する。
アメリカでは「カップルカウンセリングやセラピーで、夫婦仲を専門家が誘導する選択肢がある」という。「付き合っているが、他にも関係を持っていいという“オープンリレーションシップ”が、最近の調査だと2割近い。性的マイノリティーの価値観が増えて、考え方が寛容になっているのではないか」。
カンニング竹山は、かつて女性用風俗を取材したエピソードとして、「売り上げが億単位で上がっている。『女性用風俗へ行っている』とは言いづらく、利用者数の実態はよくわからないが、かなりの人数が使っているはずだ」と紹介した。
(『ABEMA Prime』より)
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