警視庁

 東証プライム上場の電子部品メーカー大手「TDK」(本社・東京都)から営業秘密を不正に取得したとして、警視庁公安部は4日、元社員の60代男性を不正競争防止法違反(営業秘密領得)の疑いで書類送検した。捜査関係者への取材で判明した。

 書類送検容疑は2023年6月ごろ、当時勤務していたTDKの千葉県内にある研究施設で、同社が営業秘密に指定している電子部品に関する情報を不正に取得したとしている。

 捜査関係者によると、男性は研究施設のパソコンから取得した機密情報をメールで自身のアドレス宛てに送信するなどしていたとみられる。

 また、警視庁が今年5月、TDKから別の営業秘密を不正に取得したとして、いずれも秋田県内の同社研究施設に勤務していた60代の元社員の男性2人について、不正競争防止法違反(営業秘密領得)の疑いで書類送検していたことも判明した。捜査関係者によると、2人は共謀して21年3~4月ごろ、営業秘密に指定された電子部品に関する情報を国内の取引先企業にメールで送信するなどして不正に取得した疑いがある。

 TDKから被害相談を受け、警視庁が捜査していた。【木下翔太郎】

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