記者会見する大井川和彦・茨城県知事=茨城県庁で2024年10月2日午前10時46分、川島一輝撮影

 茨城県立高校の校名に「一高」や「二高」など数字がつくナンバースクールについて、県が名称がもたらす影響などを議論する検討委員会の設置を検討していたが、県議会9月定例会の文教警察委員会で県議から反対や疑問視する声などを受けて取りやめた。大井川和彦知事は2日の定例記者会見で「(ナンバースクールが)教育界の現状に与える影響を議論し、問題提起することはあってしかるべき」と議論の必要性を訴えた。

 県教委によると、県内には校名に数字が付くナンバースクールが28校ある。県外では9都府県の公立高校で計30校あり、茨城は突出して多い。1月に開かれた知事主催の県教育総合会議で、教育委員からナンバースクールについて再考を求める声があり、大井川知事も「変化の妨げになっている可能性がないのか研究する必要がある」と述べていた。

 2日会見で大井川知事はOBを中心に校名に対する愛着心があることなども踏まえ、「猛烈な反対が上がることも理解している」としたうえで、「廃止する、やめるとかを目的とせず、教育界の現状を考えるきっかけにしたい」と話した。【川島一輝】

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