出発式に臨む坂井市長(前列左から4人目)やタクシー会社関係者、一般ドライバーら=2024年10月1日午後0時13分、斎藤毅撮影

 タクシー会社が運営主体となり、一般ドライバーが自家用車を使って有償で送迎する「日本版ライドシェア」が1日、佐賀市で始まり、市役所西玄関前で出発式が開かれた。

 九州では福岡市周辺に続いて2例目。市内の「中央タクシー」と「佐賀タクシー」の2社が10台を運行する。乗客は配車アプリを使って利用するが、市のスーパーアプリからも利用が可能。

 市内では今年3月末現在、2018年3月末に比べてタクシー運転手が23%、車両が15%減少し、利用者の利便性が課題だった。5日開幕の国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会によるタクシー需要増に対応する。

 運行は佐賀インターナショナルバルーンフェスタが終了する11月4日までは、日~木曜が正午~午後11時台、金・土曜が正午~翌午前5時台。11月5日以降は、金・土曜のみで午後4時~翌午前5時台となる。

 出発式には、坂井英隆市長やタクシー会社関係者、一般ドライバーらが参加。ドライバーに花束が手渡され、坂井市長がアプリを使った配車のデモンストレーションを行った後、車両に乗り込んで市役所周辺を走行した。

 乗車した坂井市長は「新しい移動手段の選択肢が増えることをうれしく思う。ドライバーは事前に研修を受けており、安全第一で国スポに訪れる人や市民が快適に利用できると感じた」と語った。運転手を務めた佐賀市の会社社長、副島直也さん(50)は「とても緊張した。タクシー業界が人手不足で困っており、何かできればと参加した。全国から来る人を安心安全に送り届けたい。佐賀にまた来たいと思ってもらえればと思う」と話した。【斎藤毅】

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