北朝鮮での生存情報がある拉致被害者の田中実さん=拉致当時(28)=と、拉致の可能性が排除できない金田龍光さん=失踪当時(26)=について、特定失踪者問題調査会は24日、日弁連に人権救済を申し立てた。日本政府に対し、2人の帰国に向けた措置を講じるよう要望した。
2人を巡っては2014年に日朝両国が拉致被害者の再調査などを盛り込んだ「ストックホルム合意」を交わしたころ、北朝鮮が日本政府に非公式で入国を伝えたことが取材で判明している。
申立書は、拉致事件が重大な人権侵害だと指摘。2人の生存情報の報告を日本政府が受け取らず、その後も帰国が果たせず現在に至っているとして、外交交渉の情報開示や、速やかな帰国を図るべく北朝鮮との交渉再開を求めた。
調査会の荒木和博代表は同日の記者会見で「一刻も早く取り返そうとしているように感じない」と政府の対応を批判した。
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