京都市東山区の産寧坂(三年坂)でサクラの木が倒れて通行人の高校教師の男性(62)が負傷した事故で、木が敷地内に植えられていたカフェの関係者が、「倒れるような前兆はなかった」などと説明していることが24日、京都府警東山署への取材で分かった。木は外観上、枯れたり腐ったりしている様子はなく、今春も花を咲かせていたという。同署は倒木の原因を慎重に捜査する。
京都市によると、木の撤去作業は23日午後5時半ごろに完了。市の担当者と民間業者が枝などを切り、トラックで運び出した。一夜明けた24日、産寧坂は国内外の観光客が行き来していた。
京都樹木医会の駒井正治理事は今回の倒木に関し、根が葉の重さに耐えられなくなった可能性を指摘。現場写真を見る限り、葉の量に対して幹が細いといった特徴があるといい、「サクラの花が葉に変わり、水分を多く含んでいたことで重さが増した可能性がある」と分析した。駒井氏によるとこうした倒木の恐れがある木は各地にあり、定期的な管理が必要だとした。
23日午前11時45分ごろ、「サクラの木が倒れて人が下敷きになった」と目撃者から110番があった。下敷きになった男性は鎖骨を折るなどの重傷だが命に別条はない。東山署によると木の高さは約9・1メートルあった。
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