本体工事が完了し円環が一つにつながった万博会場の大屋根「リング」=大阪市此花区で2024年8月21日午後4時21分、本社ヘリから西村剛撮影

 2025年大阪・関西万博(4月13日~10月13日)を運営する日本国際博覧会協会は27日、10月13日から全国のコンビニと旅行会社などで入場券の紙チケットを販売すると発表した。184日の会期のうち、特に混雑が予想される86日は予約を必須とした。また、会期を通して午前9時の開場から同11時までは予約が必要。

 来場予約が必須なのは、ゴールデンウイーク(GW)にあたる4月26日~5月7日▽6月1日~8月8日の土日祝日▽お盆を含む8月9~31日▽閉幕前1カ月間にあたる9月13日~10月13日。

 協会は23年11月から来場予約を前提に電子チケットを販売してきた。しかし、チケット販売が伸び悩み、24年6月の理事会で、紙チケットを販売し、予約なしでの入場も可能にすることを決めた。

 ただ、予約なしで訪れる人数や日時を予測するのは難しく、交通機関や入場ゲートが混雑すれば、安全が確保できないとの懸念も生じた。そこで、協会は紙チケットについて、混雑が予想される時間帯や繁忙期には事前予約を必要とするルールを提案した。

 一方、大阪府と大阪市は、利便性を高めてチケットの販売促進につなげる狙いから、予約状況によって利用不可の日を設定するなどとした案を提示。協会と府市の間で調整を進めたが、9月13日の理事会では合意に至らず、協会の十倉雅和会長(経団連会長)に一任となっていた。【東久保逸夫】

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