能登豪雨から5日。故郷に残る人、そして離れる人も。孤立集落からの集団避難が始まりました。

■孤立集落から2度目の集団避難

 断腸の思いで長年住んだ場所から離れることを決めました。

避難する住民
「やっぱり何もかもそろってこそ、今まで通りの生活が戻らないことには…」

 一時、209人が通り残されていた石川県輪島市七浦地区。土砂は集落の至るところに流れ込み、景色を一変させました。

 車体の半分が埋まるほどの土砂が押し寄せ、辺りに広がっていた畑は茶色い土が飲み込み、見る影もなくなりました。

畑が被害に遭った人
「見た通り、今まで畑だった。あれ私の畑だけど全部、駄目になってしまった」

 通信手段は遮断され、電気も水道も使えない生活です。

避難する住民
「やっぱり、どこか行って皆で休まるところがないと困る」

 高齢者も多いこの地区では、集団避難することを決めました。

 1月にも地震の影響で2週間にわたって孤立状態となった七浦地区。今回で2度目の集団避難となります。

避難する住民
「着替え。長期宿泊のやつ」

 後部座席には長期の避難生活で使う大量の着替えやマスクなどが用意されていました。

■故郷に残る人 離れる人

 ただ、残る決断をした人もいます。

残る住民
「私らは残る。それなら家でまだ体が休めるし、水とかもきのういただいたし」

 女性は避難所での共同生活よりも慣れ親しんだ我が家での生活を選びました。

七浦地区 区長
「落ち着いてから皆さんゆっくり考えればね。心の準備を、環境インフラを整理した方がいいと思う」

 避難は27日も行われる予定です。

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