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 墓を受け継ぐ人がいない無縁墓の問題が深刻化しています。樹木葬を含む永代供養の需要が高まるなか、風光明媚な国立公園に日本初の最新霊園が誕生しました。

■跡継ぎや管理の問題を抱える日本のお墓

無縁墓の問題 この記事の写真 墓参りに来た人
「季節の催しの時には、できるだけ来るようにしています」
「お参りすれば、気持ちは安らぎます」

 彼岸シーズンを迎え、多くの人々が墓参りに訪れるなか、深刻化しているのが、管理をする親族などがいなくなった無縁墓の問題です。

 東京・品川区の日蓮宗本立寺では750基の墓のうち、およそ40基が無縁墓だということです。

本立寺 中島岳大副住職
「立て札を立てて、『このお墓には誰もお参りがない。連絡くださいね』というのを立てなくてはいけない。それでも申し出がない場合は、お寺で片付けをする」
「(Q.その場合の費用はすべて?)お寺の負担になります」 永代供養型の需要

 跡継ぎや管理の問題を抱えている日本のお墓。今年、はせがわが発表したアンケートによると、「伝統的な墓石を持つ一般のお墓より、後継者のいらない樹木葬や納骨堂を含む永代供養型のお墓の購入を考えている人が2倍ほど多い」というデータもあります。

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■墓石も墓標もない霊園オープン

■墓石も墓標もない霊園オープン

 こうしたなか、静岡県内の風光明媚な国立公園内に21日、日本初の大規模樹木葬霊園「はなうたガーデン伊東」がオープンしました。

はなうたガーデン伊東

 一見、全く霊園のようには見えませんが、それにはこんな理由があります。

千の花メモリアルガーデン 鈴木喜美男さん
「墓石も墓標もなく、お参りの線香も供物も一切禁止。生きているうちはここを楽しんで、亡くなっても明るい場所というのを感じてほしい」

 はなうたガーデン伊東では、購入した平均1平方メートルの区画に基本的に最大2人まで一緒に埋葬できますが、同じ区画に知らない人が埋葬されることはありません。

データで管理される遺骨

 墓石や墓標がないのに、どうやってお参りをするのかというと、埋葬された遺骨の場所はすべてデータで管理されていて、ドローンがその場所を教えてくれます。

 墓の継承者を必要としないプランもあり、相続や管理の心配もありません。見学者の中には「まさに理想的だ」と語る人もいます。

見学者(60代)
「墓石を買っても先々管理する人がいなくなって、迷惑をかけるところもあるので、こういう墓標がないのが一番いい」

(「グッド!モーニング」2024年9月23日放送分より)

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