北海道の知床沖で観光船が沈没した事故で急展開です。18日、運航会社の桂田社長が逮捕されました。沈没から約2年半、なぜこれほど時間がかかったのでしょうか。
裏口に付けられた車から現れました。車から降りると、駆け足で建物の中へ。北海道の網走海上保安署に入った「知床遊覧船」の社長・桂田精一容疑者(61)です。
第1管区海上保安本部
「本日午前9時37分、『KAZU1』の運航会社取締役である被疑者・桂田精一を業務上過失往来危険及び業務上過失致死の疑いで通常逮捕しました」
おととし4月、知床沖で沈没した観光船「KAZU1」。乗客乗員20人が死亡し、6人が行方不明になりました。
第1管区海上保安本部
「(桂田容疑者が)運航管理者等でありながら、KAZU1及び乗員・乗客の安全を確保すべき義務を怠った結果、本件事故が発生したものと判断し、逮捕に至ったところです」
事故から約2年半後の急展開です。
「知床遊覧船」社長 桂田精一容疑者
「このたびはお騒がせして大変、申し訳ございませんでした」
「(Q.会社として安全管理は行き届いていた?)安全管理は行き届いていなかった」
桂田容疑者は船の運航について知識がないのに「安全統括管理者」の立場に就いていました。
沈没から2年半。なぜ今、社長の逮捕に至ったのでしょうか。
事件を取材 山上暢記者
「KAZU1が単独で運航したうえ、乗客乗員は全員死亡、行方不明となっていて、出航から沈没に至る一部始終を見ている人が他にいなかったことが背景にあります。事故に至る過程についての桂田容疑者の言い分について、本人以外の誰も分からないということが捜査が長期化した背景」
事故で息子が行方不明となった男性は逮捕を受けて…。
事故に巻き込まれた小柳宝大さんの父
「びっくりしました。ついに逮捕に至ったかと。こういうようなことを起こしたことは事実ですから、責任を取っていただくような捜査をどんどん進めていただきたい」
※「KAZU1(ワン)」は正しくはローマ数字
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。