沖縄労働局は、2023年の県内の職場での定期健康診断で、何らかの異常が見つかる「有所見率」が前年比1・3ポイント減の70・8%で13年ぶりに全国最下位を脱出し、46位となったと発表した。労働局は有所見率の高かった血中脂質や肝機能などの数値が下がったことや、県や労働局などが21年から取り組む従業員の健康を推進する「うちなー健康経営宣言」の事業者数が増えていることなどが要因と見ている。
秋田県が71・1%で最下位となった。沖縄は全国平均(58・9%)と比べると11・9ポイントの差があり、依然高い水準にある。
項目別にみると、血中脂質が40・2%(全国平均31・2%)で最も高く、血圧が26・6%(同18・3%)、肝機能が23・4%(同15・9%)と続いた。そのほか貧血や心電図、胸部X線などでは全国平均より高い。尿(糖)と喀痰(かくたん)では全国を下回った。
業種別にみると、製造業が81・8%、清掃・と畜業が80・6%、運輸交通業が75・7%と続いた。「うちなー健康経営宣言」の認定が最も多い建設業は21年に75・3%と業種別で2番目に高かったが、23年はランク外となった。担当者は「健康経営に取り組むことで少しずつ改善されている可能性がある」と分析し、今後も推進するという。
定期健康診断結果は労働基準監督署に報告のあった延べ1156事業所、11万5673人のデータをまとめた。(政経部・國吉匠)
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