全国の高検や地検のトップらが参加する検察長官会同が13日、東京・霞が関の法務省であった。畝本直美検事総長は、近年の検察捜査に対して問題が指摘されていることに触れ「真摯(しんし)に受け止め、検察全体の課題として取り組みを進めていきたい」と訓示した。
検察の独自捜査事件を巡っては、7月に横浜地検の検事が容疑者に「ガキ」などと繰り返し、国賠訴訟で賠償命令を受けた。8月には大阪地検特捜部の事件を担当した検事に対し、大阪高裁が特別公務員暴行陵虐罪で審判に付す決定を出すなど、不適切な取り調べが相次いで発覚している。
畝本総長は2010年の大阪地検特捜部による証拠改ざん事件を受けて定めた「検察の理念」に立ち返るよう求め、「適正な捜査・公判活動は、真相解明に取り組むことと同様に重要。両立させることで国民の負託に応えられる」と述べた。【安元久美子】
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