南米ペルーのアルベルト・フジモリ元大統領の死去を受け、両親の出身地である熊本県の木村敬知事は12日、「心から哀悼の意を表します」とのコメントを発表した。
木村氏は副知事だった2023年11月にペルーを訪問し、県出身者の移住120周年を記念した行事に参加した。「フジモリ氏をはじめ、熊本から移住した日系人の方々が築いた日本への信頼という貴重な財産を深く感じた」とたたえた。
フジモリ氏は生前、熊本を度々、訪問していた。父親同士が兄弟でフジモリ氏のいとこに当たるミカン農家の藤森不二夫さん(87)=熊本市西区=は今朝、畑に行く途中で訃報を知った。今も居間には大統領就任時のフジモリ氏の写真が飾られている。「一族として誇らしく、尊敬していた。晩年は(収監されるなどして)自由がなかったようで、残念だった」と語った。
フジモリ氏が03年11月、熊本市内であったイルミネーションの点灯式に出席した際に親交を深めたという「西銀座通り繁栄会」の会長、荒木誠也さん(77)は「偉ぶる感じは全くなく、気さくで優しい好々爺(こうこうや)のような人。カラオケで流ちょうに日本の歌謡曲を歌っていた」としみじみ。「熊本ゆかりの人が外国で大統領を務めたというのは誇らしい」と悼んだ。【野呂賢治】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。