発生から12年となり、雨が降る現場で手を合わせて冥福を祈る遺族の中江美則さん(左)と小谷真樹さん=23日午前、京都府亀岡市(渡辺恭晃撮影)

京都府亀岡市で平成24年、無免許だった元少年の車が暴走し、登校中の児童ら3人が死亡した事故から23日で12年となった。現場では遺族らが法要を営み、犠牲者を追悼した。

読経の中、参列者は現場に設置された献花台に花を供え、事故発生時刻の午前8時ごろに静かに手を合わせた。

事故で妊娠中だった娘の松村幸姫(ゆきひ)さん=当時(26)=を亡くした中江美則(よしのり)さん(60)はこの日を「一番大切で一番苦しい日」と語り、胸の内を明かした。小学2年の次女、小谷真緒さん=同(7)=を失った父の真樹さん(41)は「真緒の姿は当時のままで止まっている。未来に向かって生きる真緒を見たかった」と話した。

亀岡での暴走事故後も各地で悲惨な交通死亡事故が後を絶たない。平成31年に東京・池袋で高齢ドライバーの車が暴走し妻と娘を失った松永拓也さん(37)もこの日、法要に参列。松永さんは「愛する人を亡くしたという思いを想像すると胸が痛む」と述べた。

事故は24年4月23日午前8時ごろ発生。元少年が居眠り運転で児童らの列に突っ込み、小谷さんと松村さん、小学3年の横山奈緒さん=当時(8)=が死亡、児童ら7人も重軽傷を負った。

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