猛暑による車のバッテリー上がりが三重県内でも増えている。日本自動車連盟(JAF)三重支部によると、7月1日から8月20日のバッテリー関連の救援依頼は前年同期比107件増の2275件。新型コロナウイルス禍前を上回った。例年9月もトラブルはさして減少しないといい、まだ気を緩めるのは早そうだ。【渋谷雅也】
「娘が毎日運転しているので大丈夫だと思っていたが、2日前からエンジンがかかりにくくなった」。8月16日、津市一志町の自宅でJAFを呼んだ女性(54)はこう話した。6年前に購入した中古車で出掛けようとした際エンジンがかからなくなったという。JAFの隊員からバッテリー上がりを指摘され「点検していたけどバッテリーとは」と意外そうに語った。
JAF三重支部によると、バッテリー関連の救援依頼のほとんどはバッテリー上がり。真夏に増える大きな要因はエアコン使用による急激な電力消費の増加だ。温度を下げるほど、風量を強めるほど消費する電力量は増え、バッテリーにより大きな負荷がかかる。
7月1日から8月20日の同期間で比較すると、バッテリー関連の救援依頼は過去5年間で今年が最多。2020~22年はコロナ禍で外出機会が少なかったという事情があるが、それ以前の19年の2025件と比べても1割以上増えている。
9月に入って猛暑が一段落したようにみえても油断は禁物だ。昨年9月の救援依頼は8月から150件減っただけの1354件に上った。近年の傾向として、9月に入ってもバッテリー関連の救援依頼件数が大きく減ることはないという。
7、8月の猛暑で酷使されたバッテリーが「疲弊」し、9月に上がるケースが少なくないからだ。
エンジンがかかりにくくなったり、ヘッドライトの明るさが落ちたりするのはバッテリー上がりの兆候。早めにディーラーやガソリンスタンドで見てもらったり、交換したりする必要がある。JAF三重支部は普段からこまめに車を運転し、定期的に点検するよう勧めている。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。