栃木県那須町の河川敷で遺体が見つかった宝島龍太郎さんは、東京・上野で飲食店を手広く経営するやり手の実業家として知られた。周囲には寡黙でまじめな印象を与えた一方、経営を巡り周辺店舗との摩擦もあった。
宝島さんは20年近く前から上野で飲食店を経営。ここ1、2年ほどで10店舗以上に事業を拡大した。宝島さんについて「スマートないい人」と語った地元の飲食店事情に詳しい関係者は「全国チェーンでもないのに考えられないペース。どこから金が出ているのかと思っていた」と話す。
「無口でおとなしい。まじめで一生懸命な感じだった」(近くの飲食店の男性店員)という宝島さんだが、周辺の店とのトラブルも抱えていたという。
近くの店の男性従業員は宝島さんが経営する店について「店のテーブルが道路にはみ出すこともあった。警察が来たら片付けるが、いなくなるとまた元に戻していた」と顔をしかめる。別の店の従業員も「客引きが強引だった」と振り返る。
宝島さんの妻も周辺の店とトラブルを抱えていたとの情報もあり、警視庁・栃木県警合同捜査本部は失跡との関連を調べている。(外崎晃彦、前島沙紀)
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