打ち水される太宰府天満宮の参道を歩く人たち=福岡県太宰府市で2024年9月2日午後3時51分、金澤稔撮影

 福岡県太宰府市は今夏、最高気温が35度以上の猛暑日が7月19日から40日間続き、国内最長記録を大幅に更新した。年間の猛暑日数も国内最多タイとなる46日となっている。福岡管区気象台によると、市内は山に囲まれ気温が下がりにくい上、梅雨明け以降はほとんど雨が降らなかったことが高温の要因となったとみられる。

 2日の市内は猛暑日とはならなかったが34・1度を観測。太宰府天満宮参道では、土産物店の店主が打ち水をして涼を取っていた。名物の梅ケ枝餅を販売する、ある店の関係者はこの夏の売り上げの状況を「梅ケ枝餅の販売数は減ったが、かき氷や冷たいジュースなどが増えた」と話す。太宰府観光協会の今村巧児事務局長は「猛暑でも観光客の数は変わらず、『福岡の観光といえば太宰府だ』と足を運んでもらっている」とみる。

 市役所は今年、市役所の庁舎や文化施設など17カ所を、暑さをしのぐ「クーリングシェルター」に指定し、市民らに利用を呼びかけた。担当者は「台風10号が過ぎてから少し涼しくなったが、引き続き警戒を呼びかけたい」と話した。【池田真由香、平川昌範】

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