長野市の晩秋を彩る花火大会「長野えびす講煙火大会」を主催する長野商工会議所は、開催に向けた資金をクラウドファンディング(CF)で募っている。長い歴史を誇る大会をさらに続けていくため、支援者を増やそうと初めて取り組み、28日正午の開始から数時間で目標金額の50万円を超えた。担当者は「多くの人に支えられていると改めて感じた」と語る。
同大会は1899(明治32)年に始まり、戦時中と台風19号災害のあった2019年を除いて行われ、今回が118回目。毎年11月23日の開催で、冬が近づいて澄んだ空に打ち上げられる約1万発の花火は「夏とは見え方がひと味違う」とも言われる。23年は会場周辺で約10万人、市街地も含めると約43万人(いずれも主催者発表)が楽しんだ。
運営費は地元企業からの協賛金や有料観覧席の販売などでまかなわれてきたが、近年の物価高騰や人件費増で費用はかさんでいる。この傾向が続くと大会運営に支障が出かねないという。
今回はCFサイト「うぶごえ」で11月29日まで受け付け。1000円~8万円のコースがあり、返礼品は打ち上げ場所の間近で観覧できるチケットや大会の様子を伝える画像データなど。このCFでしか手に入らない唐辛子製造の老舗「八幡屋礒五郎」(長野市)のオリジナル缶も用意した。
「挑戦」の意味合いが強く、目標金額は低めに設定したが、予想を超える早さで寄付が集まった。返礼品が不足した場合は追加を検討するという。担当者は「より大勢の人に楽しんでもらえるよう、応援団を増やしたい」と呼び掛けている。【鈴木英世】
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