台風10号は30日、九州からゆっくりとした速さで東へ進んだ。西日本から東日本の広範囲で、台風本体の発達した雨雲や、台風から離れた場所でも暖かく湿った空気の影響で記録的大雨となっている。31日にかけて線状降水帯が発生し、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性がある。
各地で台風による影響とみられる死者があり、多数のけが人を確認。交通機関は広範囲で大幅に乱れた。東海道新幹線は三島―名古屋間で計画運休。運転する予定としていた東京―三島間と名古屋―新大阪間も静岡付近の大雨の影響で、始発から見合わせた。山陽新幹線は広島―博多間が計画運休。九州新幹線は全線で終日見合わせる。東海道新幹線の東京、名古屋、新大阪各駅では30日朝にかけて、移動できなくなった乗客が新幹線の車両に滞在する「列車ホテル」を700人が利用した。
気象庁によると、30日午前4時までの72時間雨量は九州南部で800ミリ、九州北部で600ミリ、四国と東海で500ミリとなっている場所がある。九州北部と四国、近畿、東海では線状降水帯発生の恐れがある。(共同)
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