埼玉県白岡市柴山の田園地帯にある2本の市道上に、産業廃棄物とみられる大量のごみが捨てられ、道路が通行できなくなっている。県警久喜署は、廃棄物処理法違反(不法投棄)などの疑いで捜査。同市は廃棄物が飛散しないようブルーシートで覆うとともに、撤去作業を急ぐ。対応に当たる市職員は「こんな捨てられ方は今まで経験したことがない。極めて悪質だ」と憤っている。
同署によると、19日午前7時ごろ、通行人から「大量の土砂が捨てられている」と通報があった。市などが確認したところ、廃棄物は、約150メートル離れた2本の市道(幅約4メートル)上に1カ所ずつ、約1メートル80センチほどの高さで山積みになり、道路を完全にふさいでいた。一部は側溝も埋めていた。量は合わせて約40立方メートルに上るとみられる。
土砂やコンクリート、ガラスの破片、木片、プラスチック片などが混じっており、市農政課は「業者に分析してもらうが、建築解体現場から出た廃材や廃棄物ではないか」としている。近くには廃棄物が出るような解体現場はないという。
ただ、東北道・圏央道の久喜白岡ジャンクションに近く、圏央道の側道近くに廃棄されていることから、「遠方から数台のダンプで運び込まれたことも考えられる」という。
市道は普段、農家が利用している。市農政課は廃棄物が周囲の田んぼに飛散しないよう、ブルーシートで覆う作業を22日に行った。「田植えの時期も近いので、撤去作業を急ぎたい」と話している。【萩原佳孝】
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