土砂崩れ現場で日没後も救助作業をする消防隊員ら=愛知県蒲郡市竹谷町で2024年8月28日午後6時45分、兵藤公治撮影

 愛知県蒲郡市竹谷町の民家に土砂が流れ込み一家5人が生き埋めとなった土砂災害で、市災害対策本部は29日、70代と30代とみられる男性を現場から救助したが、いずれも搬送先の病院で死亡が確認されたと明らかにした。行方不明となっていたこの家に住む父親と息子とみられる。生き埋めとなった5人全員を救助したとして、消防や自衛隊は救助活動を終了した。この土砂崩れによる死者は計3人となった。

 対策本部などによると、現場は土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域に指定されていない場所で、家族5人が暮らす木造2階建て住宅が崩れた裏山の土砂に押しつぶされた。

 28日夜までに40代の娘2人と70代の母親、30代の息子とみられる4人が救助されたが、母親と息子は搬送先の病院でその後死亡が確認され、娘2人は重軽傷を負った。さらに29日午前1時過ぎには、最後まで行方不明となっていた父親とみられる男性も意識不明の状態で救助され、その後死亡が確認された。

 国土交通省は、現場の上空からドローンで撮影した映像を茨城県つくば市の同省国土技術政策総合研究所へ送り、発生時の土砂の動きなどの分析を始めたと明らかにした。土砂崩れが起きた原因の解明を進める。【太田圭介、永海俊】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。