札幌市役所=源馬のぞみ撮影

 保育園への給付費を不正受給したなどとして、札幌市は28日、保育園を運営する「中和興産」(札幌市中央区、杉沢広子社長)に対し、計約1億300万円を返還するよう求めたと発表した。また、改善命令に従わなかったなどとして運営する認可保育施設「ちゅうわ南保育園」(南区)の認可を取り消すとともに、認可外保育施設「ふしみの森めぐみ保育園」(中央区)に施設閉鎖命令を出した。

 中和興産は認可保育施設4園、認可外保育施設1園の計5園を運営する。市の承認を得ずに休園したなどとして、市は7月、「ちゅうわ清田保育園」(清田区)と「ちゅうわ南郷保育園」(白石区)、「ちゅうわ発寒保育園」(西区)の認可を取り消していた。

 市によると、中和興産は2019~22年度、認可保育施設4園ですでに退職した職員らが勤務していると虚偽の申請をして、市から約5932万円の給付費を不正受給していたという。市は、園の計画に応じて年度当初などに概算払いする給付費(23~24年度分)で、職員数が計画と異なっていたことに伴う精算分約3652万円の返還も求めている。

 市は返還に応じない場合、法的措置を講じる方針。【高山純二】

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