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 現在、「大雨の特別警報」ではなく、鹿児島県に「台風の特別警報」が出されています。この「台風の特別警報」とは、どういったものなのでしょうか。気象予報士の今村涼子さんに聞きます。

■大雨と台風 「特別警報」の違いは?

台風などを要因とする特別警報の指標(発表条件) この記事の写真

 「台風の特別警報」は、「伊勢湾台風」級の台風(中心気圧930ヘクトパスカル以下、または最大風速50メートル以上)や、同程度の温帯低気圧が襲来する場合に特別警報が発表されます。具体的な目安として、気圧や最大風速があります。

「大雨の特別警報」と「台風の特別警報」の違い

 では、「大雨の特別警報」と「台風の特別警報」の違いについて説明します。

 「大雨の特別警報」の場合は大雨がすでに降っていて、雨量などいくつかの目安が満たされた時に発表されるものです。ですので、発表時にはすでに災害が発生していることが多々あります。

 一方、「台風の特別警報」は、上陸する6時間〜12時間前を目安に発表されます。

 「大雨の特別警報」が発表された場合は、すでにまわりが危険な状況で、避難が困難になっている場合も考えられます。しかし、「台風の特別警報」は事前に発表されるため、避難する時間があります。今、危険がある場所にいる人は、早めに安全な場所に避難してください。

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■断水・停電が広範囲で発生するおそれも

■断水・停電が広範囲で発生するおそれも

 今回の台風10号で、記録的になりそうなのが暴風です。

風の流れ予想

 風の流れ予想を見てみます。台風の中心が種子島・屋久島方面にあり、すでに瞬間で風速40メートル以上の風を観測しています。この風の流れは夜遅くになるほど、鹿児島に影響を及ぼし、九州全体や四国、中国地方の一部でも風が強まるおそれがあります。

予想最大瞬間風速(29日)

 29日(木)の予想最大瞬間風速は種子島・屋久島で70メートル、鹿児島県内でも60メートルに達する見込みです。家屋の倒壊や電柱の倒壊も考えられるすさまじい風で、断水や停電が広範囲で発生するおそれがあります。

台風10号の上陸は?

 台風10号の上陸は、29日(木)の後半から30日(金)にかけての可能性が出てきています。

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■トータルで1000ミリ級の大雨に

■トータルで1000ミリ級の大雨に

 また、雨も記録的な降雨量となるおそれがあります。

 すでに屋久島などでは1時間に120ミリの猛烈な雨が降っており、大雨が今後も数日間続くおそれがあるのが今回の台風の危険なところです。

31日(土)午後3時にかけての72時間の予想雨量

 31日(土)午後3時にかけての72時間の予想雨量では、全体的にみると200ミリ以上のエリアが広くなっています。200ミリでも災害リスクは高いのですが、それを大きく上回るオレンジ(400ミリ以上)や赤(600ミリ以上)、紫(800ミリ以上)のエリアが太平洋側と九州に広がっています。

 特に九州や四国で、記録的な雨量になるおそれがあります。まだ発表されていない大雨警報が発表されることも考えられます。

 31日(土)午後3時にかけての72時間の予想雨量を見ますと、3日間で600ミリ〜800ミリの降雨が予想されます。

 すでに九州では、多い所で200ミリほどの雨がすでに降っています。トータルで1000ミリ級の大雨になるおそれがありますので、大雨が多い九州といえども3日、4日でこれだけの量が降ることはないですので、今一度自分がいる場所が安全なのか、危機感をもって対応してください。

(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年8月28日放送)

テレ朝天気

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