非常に強い台風10号は史上最強クラスで九州に接近中です。竜巻とみられる突風被害も出ています。

■警戒呼びかけ“台風の特別警報”

 台風10号は屋久島に最接近しています。“過去最強”クラスの台風。上陸前から大荒れです。

 鹿児島県枕崎市。28日午後3時をすぎ、すでに危険な状況です。

 気象庁は午後、鹿児島県に台風に伴う特別警報を発表しました。

気象庁
「これまでに経験したことのないような暴風、高波、高潮が予想され、最大級の警戒が必要です」

 台風10号は非常に強い勢力で列島に接近し、この後、九州に上陸。ゆっくりとした速度で日本列島を縦断する恐れがあります。

 特別警報が発表された鹿児島県では、上陸前から猛威を振るっています。

 午前10時半ごろの屋久島。木々に打ち付ける風と雨が、その猛威を物語ります。

 屋久島では昼前に暴風域に入りました。最大瞬間風速はすでに40メートルを超え、これはトラックが横転するほどの強さです。

 鹿児島市内でも朝から台風のような景色が広がります。「嵐の前の静けさ」とはほど遠い鹿児島市内。自転車も大きくよろめきます。

 鹿児島県では土砂災害警戒情報が発表され、避難指示も出ます。

 鹿児島県内では一時、約1万3000軒で停電が発生しました。

■「覚悟ある」“史上最強クラス”接近

 薩摩半島の最南端にある鹿児島県枕崎市。台風が多く通ることでも知られる町。ただ、台風に慣れたはずの人々も今回は異変を感じます。

電照菊農家 大塚洋佑さん
「台風に慣れているので、僕らは。3日前ぐらいに判断して動く。だけど(台風の)中心にこの辺が近くなるので、逆に怖い」

 キクを栽培するビニールハウス農家。

 お彼岸を前に最盛期を迎えるキク。ハウスを補強し、被害がないことを祈るばかりです。

電照菊農家 大塚洋佑さん
「ある程度やられる覚悟はできている」

 鹿児島県三島村では、警戒レベル5にあたる「緊急安全確保」が出されました。

 村にある宿泊施設は、すでに停電しています。

インフルエンサー おさかな若大将
「避難所が木造とかではなくて、しっかりした建物なので(避難者は)安心感がある感じで待機していた」

■巨大看板が落下 竜巻か 突風も発生

 今月6日、最大震度6弱に襲われたばかりの宮崎県。再び自然の猛威にさらされます。

 宮崎市内にある紳士服店の看板が落下しました。落下した看板は車を直撃。車は店長のもので幸い、けがなどの被害はありませんでした。

店長
「自動ドアが風で開いてしまう状態だった。外がホワイトアウトしているような状況。ボンという音が聞こえたが、外は横風が強くて見えなかった」

 宮崎県でも朝から雨と風が強まっていました。

 船着き場を滑るように雨が降り付けます。繰り返しますが、台風は上陸する前です。

 市街地でも雨が降り始めました。

 傘では太刀打ちできない雨と風にさらされる女性。建物に避難するのがやっとです。

 宮崎では、竜巻とみられる突風の被害も確認されています。少なくとも4人がけがをしているということです。

 今月の地震で屋根が剥がれる被害を受けた家族。復興半ばの自宅を補強。避難所へ行くことを決めました。

今月の地震で被災した男性
「命だけは守りたい。妻の足が不自由だから早めに避難する」

■“伊勢湾台風並み”非常に強い勢力

 1959年に紀伊半島や伊勢湾沿岸を中心に死者4000人を超える被害を出した伊勢湾台風。

 今回の台風の935ヘクトパスカルといえば、その伊勢湾台風並みの勢力です。

気象庁
「自分の命、大切な人の命を守るため、地元市町村が発令する避難情報に従って早めに身の安全を確保して下さい」

▶テレ朝天気

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