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 台風10号の影響で大気の状態が不安定となり、各地で道路が冠水するなどの被害が出ています。気象庁は27日の午前中に、東海地方で「線状降水帯」が発生して災害の危険度が急激に高まる恐れがあると発表しています。

■奄美に接近…各地で暴風大雨

台風10号が奄美地方に接近 この記事の写真

 じわじわと台風10号が接近する奄美地方。27日午前6時ごろ、海岸沿いでは強い風が吹き付け、白波が立っています。草木も強風で大きく揺れているのが分かります。

東京・六本木では大雨

 午前4時ごろの東京・六本木、雨粒が激しく地面を叩きつけています。突然の大雨に見舞われ、歩行者は雨に濡れないよう傘を差しゆっくり歩道を歩きます。中には傘を差さず、屋根のある場所に小走りで向かう人もいます。

■台風の影響で…大気の状態が不安定に

東海地方で「線状降水帯」発生の可能性も

 27日も、台風10号からの湿った空気の影響で、日本列島は大気の状態が不安定になっています。

 気象庁は27日の午前中に、愛知県、岐阜県、三重県、静岡県で「線状降水帯」が発生し、大雨災害の危険度が急速に高まる可能性があると発表しました。

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■ゲリラ雷雨…「竜巻注意情報」発表の地域も

■ゲリラ雷雨…「竜巻注意情報」発表の地域も

強風が参拝者に吹き付けた

 26日から、不安定な大気の影響が出ています。宮崎県日南市では、天気が急変しました。穏やかな天気が一転、灰色の雲に覆われています。

 屋根から雨が滝のように流れ落ち、時折、強風が参拝者に吹き付けました。

鹿児島県種子島

 鹿児島県種子島では、横殴りの雨が青々と育ったサトウキビを大きく揺らし、すでに台風が上陸したかのような光景です。

台風から遠い山形県でもゲリラ雷雨

 台風10号からの湿った空気の影響で、各地で大気の状態が不安定に。26日午後5時半ごろ、秋田県内では「竜巻注意情報」が発表され、台風から遠い山形県でもゲリラ雷雨が降りました。

駐車場が冠水

 山形県天童市の商業施設の駐車場は、わずか20分ほどで池のようになりました。車のタイヤは半分ほどが水につかり、波しぶきを上げながら走っているのが分かります。

 三重県伊勢神宮の周辺でも、土砂降りになりました。

空が5分後… 雨雲で覆われる

 岐阜市内でも突然の雨が降り、地面を激しく打つ雨音が響きます。市の中心部を映したカメラには、青い空がわずか5分後、雨雲で覆われ、一気にビルや街並みが見えなくなります。

道路が冠水

 愛知県内でも、駐車場がかすんで見えるほどの激しい雨。同じ愛知県内では道路や駐車場が冠水し、川のようになった道路を大きな水しぶきを上げ、車が走り去っていきます。

 静岡県掛川市では、ワイパーを動かしてもドライバーの視界を遮るほどの雨が降りました。浜松市では、河川の氾濫の危険が高まったため、一時、高齢者等避難が発表されました。(※現在は、解除されています)

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■台風10号…倒壊するほど暴風の可能性

■台風10号…倒壊するほど暴風の可能性

気象庁 大気海洋部 予報課 立原秀一主任予報官 気象庁 大気海洋部 予報課
立原秀一主任予報官

「台風は非常に強い勢力で接近する恐れがあります。台風に対する危機感、警戒感を高めてください」

 26日、気象庁と国交省は合同で緊急会見を行い、台風10号への厳重な警戒を呼び掛けました。

立原主任予報官
「40メートルを超えるような風については、一部の住宅が倒壊する恐れ。屋外での行動が、非常に危険を伴うような」 台風10号の瞬間風速は55〜60メートル

 刻々と列島に近づく台風10号、その瞬間風速は55〜60メートルです。6年前、関西などに甚大な被害をもたらした台風21号は、今回の台風10号と同程度の勢いで、最大瞬間風速は58.1メートルでした。

2018年の台風21号

 まるで、ミニカーのように転がる車。駐車場に止めてあった車は横風を受け横転。そのまま横滑りしていきます。次々と屋根など、建物の一部が吹き飛ばされる様子も。人も、立っては居られないほどです。

 観覧車は、風の力だけで回ってしまっています。

関西国際空港では、空港島の大部分が水没

 関西国際空港では、空港島の大部分が水没。車のヘッドライトが隠れるほど水がたまっています。海面から5メートルの高さにあった滑走路にも、高潮と台風の激しい風の影響で海水が流れ込み冠水しました。

タンカーは、風に流され橋に衝突

 近くに停泊していたタンカーは、風に流され橋に衝突。大破した橋のキズは、その衝突の激しさを物語っています。

 台風10号も災害級の大雨や家屋が倒壊するほど暴風をもたらす可能性があり、厳重な警戒が必要です。

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■観光シーズンの海辺リゾートに大打撃

■観光シーズンの海辺リゾートに大打撃

観光地にも影響

 台風の影響は観光地にも出ています。和歌山県白浜町の海水浴場では、台風が近づいているということで、いつもよりも波が高くなっているそうです。観光客の数は、例年より少ないということです。

 透き通るような青い海に白砂が広がるリゾート地、和歌山県白浜町。この時期は観光シーズンのピークですが、26日は次のようなアナウンスがありました。

アナウンス
「現在、台風10号接近に伴い、遊泳エリアブイを撤去しております」

 ちょっと風が強くなってきているのでしょうか。パラソルが飛ばされています。男性が追い掛けています。

観光客
「きのうからいるが、きょうのほうがだいぶ波が高い」
「波はすごい。(前日と比べて)倍以上かな」 観光客
「風強いか」
「(風が)強いのと、人が少ないかなって」 観光客がまばらな理由は、台風だけではない

 例年の同じ時期より、まばらだという観光客。その理由は、台風だけではありません。

土産物店「やまと」 森田康稔さん
「お盆から後っていうのも、割とお客さんが多いんですけど、南海トラフ(臨時情報)から客足止まったような感じしますね」

 気象庁が発表した「南海トラフ地震臨時情報」を受け、白浜町では9日から14日までの6日間、4つある海水浴場を閉鎖。海水浴目当ての観光客が多いため、この期間、観光業は大打撃を受けました。

 こちらの宿泊施設では…。

紀州・白浜温泉 むさし 女将 沼田弘美さん 紀州・白浜温泉 むさし 
女将 沼田弘美さん

「(臨時情報の注意呼び掛け期間)400件以上を超えるキャンセルが出ておりまして。5000万円以上のマイナスを出してしまった」

 一番の繁忙期に5000万円の損害を出すという異例の事態。これから夏休みのラストスパートに期待していた中、追い打ちをかけるように発生した台風10号。

沼田さん「(台風の影響で)だいたい200件弱ぐらいのお客様のキャンセル」 沼田さん
「(台風の影響で)だいたい200件弱ぐらいのお客様のキャンセル。きょうのご宿泊の予定のお客様の画面になります。真っ白になっているのは、お客様がいらっしゃらないお部屋」 最上階の人気の部屋も、空室のまま

 さらに、27日の宿泊予定に至っては、ほとんどが空欄に。白良浜を一望できる最上階の人気の部屋も、空室のままです。

沼田さん
「大きな台風が来るということで、せっかくここで何とか挽回(ばんかい)したいところだったので。残念だなというか、こればっかりはもうどうしようもないので、今回は仕方がないかなと思っています」

 そして、26日の白浜町でも、観光客は突然の雨に見舞われました。

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年8月27日放送分より)

テレ朝天気

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