兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などをめぐって、兵庫県議会の百条委員会が23日、県職員6人への証人尋問を行いました。

証人のプライバシーを保護するため、非公開の“秘密会”形式での実施となりました。

百条委員会の委員が23日夜、その内容について述べました。

百条委員会・竹内英明委員
「『知事から最高幹部に対して文具を投げた』という証言が出ました。(Q.実際に目撃した)その方が目撃した」

関係者によりますと、文具は“付箋”で、投げつけられたのは、当時の片山副知事だったといいます。

今回、初めてとなった証人尋問には、パワハラを経験した可能性の高い職員も含まれていました。

百条委員会・奥谷謙一委員長
「職員のなかでも、パワハラにあたるのか、自分では判断できないという方もいた。『厳しい叱責を受けたことがある』と言われた方は、結構、おられたんじゃないかな」

その厳しい叱責が、パワハラにあたるのかどうか、今後、評価していきます。

職員アンケートの中間報告も公表されました。
パワハラ疑惑については、人づてによる伝聞情報が多かったのも事実ですが、職員から、こんな回答もありました。

職員アンケート(中間報告から)
「知事と接する職員は限られているため『人づてに聞いた』が多くなると思いますが、陰で噂話をする職員を想像しないでいただきたい。知事が叱責した事象は、他の部で同じことが繰り返されないように、部内会議や課内会議で『業務上の留意点』として聞かされてきたことばかりです」

当の本人は、こう述べました。

兵庫県・斎藤元彦知事
「時には厳しくさせていただいたところもある。より良い県政をしていきたいという思いだとご理解いただきたい。職員とのコミュニケーションのずれが生じていることは、真摯に反省することが大事」

23日の証人尋問では、内部通報をした元局長の処分について、新たな証言もありました。

百条委員会・奥谷謙一委員長
「公益通報の対応について、大きな関心が寄せられているが、これについては、 部下の方から『公益通報の結果が出るまでは、処分をしない方がいいのではないか』と進言があったと、本日、証言で判明した」

この進言に対して、知事側は「調査結果を待たずに元局長を処分できないか」と主張したため、弁護士に相談することになったという証言が出ていたことが、番組の取材でわかりました。

パワハラ疑惑などを告発したのは、西播磨県民局の元局長です。4月4日、公益通報制度を利用して、兵庫県の窓口に通報。しかし、翌月、県は、告発文書を公益通報の保護対象としないまま、元局長を懲戒処分としました。

その処分について、斎藤知事は、改めて、こう述べました。

兵庫県・斎藤元彦知事
「これまでの懲戒処分にかかる対応は、検討して適切に対応してきた」

斎藤知事の証人尋問は30日、全面公開で行われる予定です。

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