沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局は20日、埋め立て予定海域北側の大浦湾で本格工事に着手した。同日午後、作業船を使って金属製のくいを打ち込む様子が確認された。政府が昨年12月に地盤改良工事に伴う設計変更申請を代執行で承認して以降、本格的な工事は初めて。県の反対で停滞していた工事が動いた。
現場海域では午前10時10分ごろ、5本の金属製のくいを積んだ台船が見られた。午後1時前に作業船のクレーンが立ち上がり、同2時14分、同船に積んでいたくいが打ち込まれた。
玉城デニー知事は環境保全に関する事前協議が調うまで工事に着手しないよう求めており、反発を強めるのは必至だ。ただ、県は辺野古を巡る訴訟で敗訴が続いて工事を止める有効な手だてがなく、局面打開は厳しい状況だ。
A護岸の整備に必要な鋼管くいを載せた台船=20日午前10時15分ごろ、名護市辺野古の大浦湾鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。