大分県由布市の「旅館 黒嶽荘」でノロウイルスを原因とする食中毒が発生した問題で、県は16日、患者数が458人になったと発表した。13日に28人の発症を発表したが、被害の拡大が確認された形。料理などに使った湧き水が原因になった可能性があるという。
県食品・生活衛生課によると、12日までの10日間に利用した506人のうち、1~78歳の325人を含む458人が下痢や嘔吐(おうと)、発熱の症状を訴えた。
旅館ではそうめんや地鶏焼きを提供しており、調理には炭酸が含まれる湧き水を使っていたという。患者の中には、この水だけを飲んだ人も含まれていたことから、同課は湧き水がノロウイルスに汚染されていた可能性があるとみている。
同課によると、旅館では湧き水などの使用に当たって食品衛生法が求めている定期的な水質検査を実施していなかったという。店は原因究明などを終えるまで営業を自粛する。【李英浩】
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