16日、関東に接近するものとして、史上最強クラスの台風7号が近付いています。東海道新幹線は東京〜名古屋間で終日運休が決定されました。15日夜には、乗客が新幹線に殺到しました。また、富士山でも駆け込み登山が相次ぎました。
■台風7号の影響 お盆の交通機関が大混乱
「関東最大クラス」とも予想されている台風7号の影響で、お盆休みの交通機関は大きく乱れました。
観光スポットの富士山では、登山は控えるように呼び掛けがありました。
16日未明から暴風域に入った八丈島では、午前5時までに最大瞬間風速24.9メートルを超える風となっています。
台風7号は非常に強い勢力まで発達し、勢力を保ったまま関東に近付く予想です。くっきりとした台風の目を取り巻くように雲が渦を巻いています。
高速道路には、お盆休みのUターンを急ぐ車があふれました。
16日、東海道新幹線は東京〜名古屋間で終日運転を取りやめます。15日夜の東京駅では、デッキにまで人があふれ、全席が満席となっています。車内では立ち乗りをしている人も見られました。
さらに空の便では、羽田と成田を発着する便を中心に、日本航空と全日空の計654便が欠航しました。
こうしたなか、高速バスが発着するバスタ新宿では、待合室も多くの乗客が集まっていました。
京都に向かう人
「とりあえず、バスで名古屋まで向かいます。名古屋からこだまに乗れるかなという不安もあります。また、そこでも並ぶかもしれないので」
■台風接近…富士山頂を目指す登山者も
山開き中の富士山にも影響が出ています。
登山ゲートには多くの客が訪れていましたが、台風の影響で、16日午前0時から富士山の麓と5合目を結ぶ富士スバルラインが通行止めとなることが決まりました。
登山道の入り口では、山梨県の職員が注意を呼び掛けました。
職員
「今日、山小屋の予約ないと、とてもじゃないけど」
「帰りのバスが明日は出ない。今、行かれると、明日帰って来られない。帰れなくなっちゃう」
登山客
「やばいですね」
職員
「小屋の泊まりなしで行くと、命を失う感じになりますからね」
登山客
「じゃあ、悪いタイミングで来ましたね」
神奈川県から来た男性はスタッフの注意を聞き入れ、半年前から計画を立てていた登山を断念することにしました。
登山を諦めた人
「少し寂しいですね。6カ月前から調べていて、登りたかったので」
一方、こんな状況でも山頂を目指す人もいました。
15日午後5時、山頂は幻想的な雲海が広がる晴天でしたが、富士山の天気はあっという間に変わります。
静岡県警の山岳救助隊が救助に向かう様子が捉えられていました。何かにつかまっていないと立てないほどの強い風が吹き、進むことはもちろん、身動きを取ることさえできません。
夏の間、山頂の神社に住み込みで働く植田めぐみさんは、台風が接近する中での登山について次のように語りました。
植田さん
「天候の悪い日は登山者も少ないため、転倒した時に気付いてもらえなかったり、救助に当たる人がいなかったり、見つけてもらえないことも結構ある。自分だったら大丈夫という気持ちは捨てて、無理な登山はしないでいただきたい」
今シーズン、富士山では7人の登山客が命を落としています。
(「グッド!モーニング」2024年8月16日放送分より)
▶テレ朝天気
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