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お盆休み、富士山が大混雑。装備をしていない人に登山道で寝る人まで…。

■お盆休みの富士山 登山ツアーに密着

富士登山客に“異常事態” この記事の写真は18枚

1年で最も富士山の登山客が多くなる、8月中旬のお盆休み期間。

今年は、開山から1カ月あまりで7人の登山客が亡くなるこれまでにない異常事態となっていますが、登山中に目撃したのは、多くの軽装の外国人登山客の姿でした。

富士山ガイドの羽田明史さんとツアー客

こちらの羽田さんは、富士山ガイド歴14年目のベテラン。そんな山登りのプロが率いる今回のツアー客は、およそ8割が初めての富士登山です。

富士登山ガイド 羽田明史さん
「(9合目山小屋)万年雪山荘目指して頑張るぞー!」 登山のツアー客
「おー!」

午後1時、いよいよ出発。このツアーに並々ならぬ思いで挑む男性がいました。

ツアー最年長登山者 桃井さん(79) ツアー最年長登山者 桃井さん(79)
「80歳になる前に登ろうと思って。 区切りがあるじゃないですか、体力がある限り。きょうがラスト(チャンス)だと」

山頂からのご来光を拝むため、 80歳目前で富士の頂を目指す今ツアー最年長者の桃井さん。

桃井さん(79)
「3世代なんですよ」 親子3世代で富士登山

息子夫婦と孫の親子3世代で参加していました。

桃井さんの孫
「(Q.おじいちゃんと富士登山はどうですか?)すごいですよね」 桃井さん(79)
「感慨深い?」 桃井さんの孫
「感慨深い」 桃井さん(79)
「バカ言うなよ〜、お世辞やぞ〜」 6合目の山小屋前の様子

多くの登山客が溢れかえった6合目の山小屋前。登山ガイドの羽田さんは、この状況に…

この時期の登山道は… 富士登山ガイド 羽田明史さん
「登山道に行くとこの時期はもう詰まってしまう。安全上詰まって立ち止まると体が冷えちゃったりとか」

そんな中、6合目を出発してすぐの出来事でした。

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■軽装の外国人客を多数目撃

■軽装の外国人客を多数目撃

6合目を出発してすぐ 富士登山ガイド 羽田明史さん
「あれやばいね、あれはもうまさに軽装登山。荷物ほとんど持ってないでしょ、“観光地ノリ”ですよね」 軽装の外国人登山客

そこには軽装の外国人登山客の姿が。

外国人登山客 外国人登山客
「(Q.どこから来た?)フランス」 標高が高くなると 富士登山ガイド 羽田明史さん
「ここはまだ標高が低いですけど、上の方では彼らが助けを求めたりするので、それはかなり問題だと思う」 他にもこんな格好で

他にも、ノースリーブにハーフパンツ。なんの備えもなく山に挑む外国人を多数目撃しました。
そして、出発からおよそ6時間後…

富士登山ガイド 羽田明史さん
「おめでとうございます」 標高3460メートルに到着

1人の脱落者も出すことなく、ツアー客全員が標高3460メートルにある初日の目的地、9合目の山小屋に到着しました。

桃井さんもハイタッチ 桃井さん(79)
「ハイタッチ―!イエーイ!」 登山のツアー客
「あ〜登った、登った。オリンピック選手でもないけど、オリンピック選手ばりの感動があるよね」
「ある。まだ9合目だけど」

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■深夜 ツアーは山頂目指して出発

■深夜 ツアーは山頂目指して出発

一方で、深夜1時ごろ。山小屋の前には、予約が取れなかったのか地面に座り込み、傘で風や寒さをしのぐ登山客の姿も。

深夜の山小屋前 深夜の山小屋前

午前1時半、桃井さんの参加するツアーメンバーが山頂を目指し出発。

富士登山ガイド 羽田明史さん
「止まらず行くよ! ゆっくりでもいいから動いて!」 猛烈な寒さ

暗闇の中、周囲を照らすのはヘッドライトだけ。薄い空気の中、猛烈な寒さが桃井さんを襲います。そしてついにその瞬間が。

ついにご来光 桃井さん(79)
「苦労したかいがあった」
「(Q.これで無事80歳を迎えられる?)ばっちり」 桃井さんもガッツポーズ

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