演奏する五十嵐公太さん(左)と心奏(ララ)さん=一般社団法人「音楽でニッポンを元気にしようぜ」提供

 1990年代の人気ロックバンド「JUDY AND MARY」のドラマーだった五十嵐公太さん(61)=川崎市出身=が24日、能登半島地震の被災地を支援するライブを横浜市で行う。収益の一部を被災地向けに寄付する。縁のある人たちが被害を受け、何かできないかと企画した。大きな地震が相次ぐ中、防災意識を高めたい思いもある。五十嵐さんは「被災された皆さんが音楽で笑顔を取り戻せるようにしたい」と意欲を見せている。【和田浩明】

 五十嵐さんと能登との縁は昨年に生まれた。自らが率いる一般社団法人「音楽でニッポンを元気にしようぜ」が、能登ヒバを使用して楽器を製作するプロジェクト「ATENOTE(アテノート)」に参加したのがきっかけだ。能登ヒバは石川県の県木で別名「アテ」。輪島塗漆器や建材に使われる。

 アテノートを推進する金沢市の木材販売会社「フルタニランバー」の古谷隆明社長(41)によると、今年1月1日の能登半島地震では、同プロジェクトの関連製材所17カ所が全壊に近い被害を受けた。五十嵐さんは「ひとごとではない」と感じライブを企画。古谷さんは「被災者にも大きなはげましになる」と感謝する。

 五十嵐さんの社団は防災意識を高める活動にも取り組み、1月17日には阪神淡路大震災の犠牲者追悼と能登半島地震被災地の支援ライブも実施した。今回も防災を促すメッセージを発信する。

 ライブでは新曲も披露する。曲名は「桜花爛漫(らんまん)」。「桜を見た時の晴れやかな気持ち、前向きになれる情感」をイメージしたといい、作詞はバイオリニストで歌手の心奏(ララ)さん。五十嵐さんは「被災者らを引き続き支援したい」としている。

 会場はJAM THE SECOND(横浜市中区)で午後7時開場。義援金を含む参加費は4000円。

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