秋以降、大きく様変わりする旦過市場=北九州市小倉北区で2024年8月10日午後1時12分、西嶋正法撮影

 2022年4月と8月に大規模火災に見舞われた、北九州市小倉北区の旦過(たんが)市場の2度目の火災から10日で2年となった。火災前から進められていた市場の再整備事業も影響を受けたが、市は10月から市場の一部区域で建物の解体作業を始めると明らかにした。再整備は秋以降に本格化し、「北九州市民の台所」として親しまれてきた市場は2度の大火を乗り越え、生まれ変わる。

 市によると、再整備事業は市場内を4区画に分けて段階的に整備し、市場南側に4階建ての複合商業施設(延べ床面積約8700平方メートル)を建設する。10月に解体を始めるのは、この複合商業施設の建設予定地がある南側のエリア(約1900平方メートル)。エリア内で現在営業中の店舗も9月末までに立ち退くが、一部は仮設店舗などに移転し、再整備後は完成した商業施設などに入居して営業を再開する。

 市は当初、22年度中に解体を始め、23年度中の施設完成を目指していたが、2度の火災で計画は大幅に遅れていた。事業の完了時期は当初の計画通り、27年度末までを目指している。

 武内和久市長は8日の定例記者会見で「旦過市場は市の大きなシンボル。事業完了までスピード感を持って取り組む」と述べた。

 2度目の火災は22年8月10日夜に発生。飲食店など45店舗延べ3324平方メートルを焼いた。【山下智恵】

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