「満員電車でハンディファンは他人の汗の匂い直撃で気持ち悪い」「上司の体臭がきつい…本人は気づいてないんだよね」(Xから)。
【映像】自分のニオイを知る方法
日常生活でも周りのニオイに悩まされる人は多い。一方で、自分のニオイに悩む人も。どうすればニオイの悩みを解消できるのか。『ABEMA Prime』では、自分が臭いと悩む人とともに、指摘しづらい体のニオイを考えた。
■自分のニオイに悩むイケガミさん
自分のニオイに悩むイケガミさん。ダイエットやダイエット直後にバイトするなど不規則で負担が大きい期間を経た結果、「大便」「生ごみ」「腐った魚」「硫黄」のようなニオイがすると指摘された。
ニオイを気にし始めたきっかけについて「ちょうど今から2年前だ。日常生活を送っていて、例えば大学や、公共交通機関を使っていて、人から咳払い、鼻すすり、鼻を手で押さえる仕草など、突然されるようになり、自分のニオイを自覚した」と振り返る。
その後、イケガミさんは病院に通ったという。「すぐに内科を受診したが、血液検査等をしても体に異常は見つからず、医者からは自臭症という精神的な疾患を指摘された。その後、大学で体臭を指摘されたことがあって、皮膚科を受診した。皮膚科ではワキにする塗り薬を処方していただき、使うようになってから、体臭を指摘していただいた方の話によると、だいぶ体臭が軽減されたと仰っていただいている。ただ、私個人としては、体臭が軽減されたように感じていない」とした。
■専門家「ビフィズス菌を毎朝摂取。あるいはオリゴ糖を食事の中に取り入れる」
東海大学理学部化学科教授の関根嘉香氏は、イケガミさんについて「ニオイの種類から、お腹の中の環境がよろしくないイメージがある。実は、お肉や魚、一部の野菜でも、硫黄を多く含んだものがある。こういったものが、お腹の中で消化されて排泄されていく。それが少しうまくいかないと、ニオイ物質に変わり、皮膚から発生し、周りの方に影響してしまう可能性が考えられる」との見方を示す。
イケガミさんは、食生活について「あまり魚やお肉のようなタンパク質を積極的に摂取している自覚はない。ただ、お蕎麦や納豆を毎日習慣として食べている」「卵も毎日1個、多い時には3個ぐらい接種することもある」と話す。
関根氏は「卵はタンパク質が豊富で、腐ると硫黄っぽいニオイがする。そういった状況がお腹の中で発生した可能性が考えられる」とし、「消化はしているが、腸内で働いている菌がニオイ物質を作り出してしまっている」と説明。
腸内環境を改善させる方法として「ビフィズス菌という善玉菌が入ったヨーグルトを毎朝摂取する。あるいはビフィズス菌を増やしてくれるオリゴ糖があるが、食事の中に取り入れると比較的善玉菌を容易に増やすことができる。そうすると体臭が改善することがある」と述べた。
■体のニオイの原因は「皮膚ガス」さまざまなニオイの対策方法は?
関根氏は体のニオイの原因について「皮膚ガス」であると指摘する。体臭の元になる体の表面から発生するガスで、炭水化物、タンパク質、脂質などの代謝や、腸内の細菌によって作られる物質などから発生するという。「この量が多かったり、バランスが悪い状態で嗅覚に届くとニオイとして感知される」と説明した。
体のニオイには、汗臭、加齢臭、疲労臭、腋臭、ダイエット臭などがある。「日本トレンドリサーチ」によると、ニオイ対策をしている女性が72.6%、男性が63.2%で、対策方法は制汗剤、殺菌・消臭効果のボディシート、?シャワー・入浴・着替えなどをこまめにする、?口臭は歯磨きとミントタブレットなどと回答があった。
関根氏は、汗臭について「汗は無臭と言っていいぐらい臭わない。ところが、皮膚の表面に汗が出ると、皮脂や角質が溶け込む。これを皮膚の表面にいる菌が食べて分解する。その分解物が臭ってくる形になる」と解説し、「水分が足りなくなってしまうと汗が出てくる。だから濡れたタオルや濡れたハンカチ、ウェットシートで拭いてあげるといい」と話す。
ストレスでもニオイ物質は出てきてしまうという。「ストレスがかかると、自律神経系が乱れてくる。そうするとアンモニアという、おしっこのニオイ成分が皮膚から出てくる。だから鼻にツーンとするニオイがする場合は、もしかしたらメンタルストレスの影響が考えられる」。
加齢臭については「原因は皮脂が酸化されて生成する。一つの対策としては、紫外線を、なるべく避けるようにする。もう一つは皮脂が酸化されないように、ブルーベリーやカシス、梅など抗酸化作用のある食べ物を摂取してあげると、減らすことができる」と紹介した。
■他人からのニオイの指摘「間接的ではなく具体的にしてほしい」
「D-ISMクリニック東京」によると、職場や学校等で他人のニオイを指摘できると答えたのが200人中20人。
関根氏は「指摘された側がトラウマになる可能性がある。1回言われたらずっと頭に残ってしまい、私のところにも体臭に悩まれている方がご相談に来られる。実際に皮膚ガスの検査をするがほとんどの方が問題ない」と明かす。
イケガミさんは、ニオイを指摘されたことについて「トラウマには感じなかった」といい、「指摘する際には、間接的に伝えるのではなくて、直接体臭を指摘してあげることが大切だと思う。すごい体臭がするだけじゃなくて、具体的にどんなニオイがするのかを伝えて、病院へ行くように勧めることも大切だと思う」と語った。
■自分のニオイを知る方法
「汗とにおい総研」によると、自分の汗のニオイの気になる部位は、ワキの下、頭、首回り、足の裏、胸元の順になっている。
そもそも自分でニオイを確認する方法はあるのか。関根氏は「なかなか難しい。どうしても調べたい場合は、例えば一晩寝て、その時の枕カバー、あるいはシャツをポリ袋に入れる。その後、外の新鮮な空気で鼻を一旦リセットする。そして袋の中をのぞくと衝撃的な事実が分かる」と答えた。
(『ABEMA Prime』より)
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