お盆を海外で過ごす人たちで混み合う国際線出発ロビー=関西国際空港で2024年8月9日午前8時25分、北村隆夫撮影

 夏休みを海外で過ごす人の出国ラッシュが9日、関西国際空港で始まり、国際線の出発ロビーはスーツケースを押す大勢の旅客で混雑した。

 パリ・オリンピックの観戦に出かける大阪府松原市の香川義行さん(58)は女子マラソンの前田穂南選手を応援する。前田選手の両親と知り合いで、「走る姿に元気をもらってきた。パリのまちを走る姿を見るのが楽しみ」と期待する。「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されたことを受け、「子どもたちと連絡を取れる状態にしておく」と用心していた。

 きょうだい3人で米グアムへ行く兵庫県西宮市の大学生、久保夏奈さん(22)は「地震が起きて少しためらったけれど、春から決めていた旅行。ダイビングやショッピングを楽しもうと思う。日本に残る父親と毎日連絡を取り合う」と話し、航空機に乗り込んだ。

 関空を運営する関西エアポートによると、9日の出国者数は3万7800人を見込む。9~18日に国際線を利用する旅客数は66万5300人と予測し、新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年同期と比べ約9割まで回復する。行き先は韓国や中国、東南アジアと近場の人気が高い。18日に3万6500人の入国を見込む。

 関空では、大阪府に大津波警報が発表された場合、旅客を館外避難場所に指定したターミナル4階の道路側や空港駅のコンコースなどに誘導する計画を策定している。【中村宰和】

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