世界の日平均気温を示すグラフ。7月21、22日と2日連続で観測史上最高を更新した=コペルニクス気候変動サービス、欧州中期予報センター提供

 今年7月22日の世界平均気温が1940年の観測開始以来最高を更新したことが、欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」が24日に公表した速報値で分かった。21日も観測史上最高を記録しており、2日連続の更新となった。

 同機関によると、22日の世界平均気温は17・15度(速報値)。21日を約0・06度上回り、観測史上最高の暑さとなった。それより前に最高だったのは2023年7月6日の17・08度。

 今季は日本でも猛暑が続いている。21日時点で熱中症警戒アラートが全国で363回発表され、前年同時期の195回の約1・8倍となっている。総務省消防庁によると、熱中症による搬送者数は、21日までに3万4547人で前年同時期よりも約3000人多い。7月15~21日の1週間だけで9078人にのぼる。

 同機関のブオンテンポ所長は23日、「地球温暖化に伴って、今後の数カ月、数年間で新たな記録が更新されることになるだろう」と語ったが、早くも更新された。英レディング大の気候学者、アクシャイ・デオラス氏は「温室効果ガスの排出を急速に削減することによって温暖化を抑制しない限り、気象記録は今後も頻繁に更新されるだろう」と話している。【山口智】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。