人がクマの役を務め、集落に現れた想定で訓練は行われた=大台町で2024年7月11日午後2時34分、下村恵美撮影

 三重県内でクマの目撃が相次ぐ中、大台町で11日、県や県警、猟友会などが合同で、クマが出没した際の対応訓練を行った。約40人が参加し、人が多く集まる場所で銃猟を使用できないなど法律などに定められているルールに関して講義を受けた後、クマがキャンプ場や集落に出没した想定で実地訓練を行った。

 訓練は人がクマに扮(ふん)して行われた。通報を受けた警察などが駆け付け、猟友会による麻酔銃で倒れたクマに、警官が防護盾と警杖を手にして慎重に近づき、捕獲するまでの手順などを確認した。

 県によると、クマの出没は9日現在で今年度44件あり、年間で最多だった昨年度の40件をすでに超えている。県では注意喚起のため、クマの出没情報マップをホームページで発信するほか、クマに遭遇した時の行動をまとめたチラシを作成している。担当者は「関係機関の枠を超えて顔を合わせて訓練ができた。想定と実際ではギャップもあるので、有事の場合はしっかり連携して取り組みたい」とし、「もしクマを目撃したら、不用意に刺激せず、退避してほしい」と注意を呼び掛けた。【下村恵美】

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