障害者グループホーム(GH)の運営会社「恵」が食材費の過大徴収などをしていた問題で、同社は12日、愛知県が所管するGHを事業譲渡していく方針を県に示した。同社は、全国すべての事業所についても「最短で年内に一括譲渡していきたい」との意向を明らかにしたという。だが、県によると、譲渡先は決まっておらず、同社の想定通り進むかは予断を許さないとしている。
同社を巡っては、県と名古屋市が6月26日、計5カ所の同社GHの事業者指定を取り消す行政処分を出したほか、厚生労働省が同社が全国で展開する他の99施設についても6年ごとの指定更新を認めない「連座制」を適用した。
県は今後の利用者への対応を盛り込んだ計画書の提出を同社に求めており、提出期限だった12日、同社関係者が持参した。県によると、全国にある事業所を一つの事業者に一括譲渡していくのか、地域ごとに譲渡する事業者を分割するかなど詳細は確定しておらず、「柔軟に対応したい」とも述べたという。
同社は今月5日、名古屋市に対しても「引き続き、ここ(同社GH)にいたいというニーズに応えるためにも事業譲渡を考えていく」などとする報告書を提出している。県の担当者は「厚労省や名古屋市とも相談しながら、今後の対応を進めていきたい」と話している。【加藤沙波】
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