都内では53人が熱中症の疑いで救急搬送され、80代の男性1人が重篤です。厳しい暑さが続くなか、熱中症ゼロの保育所を取材しました。
■熱中症か 中学生8人救急搬送
危険な蒸し暑さは続きます。
公園にいた人
「ざわざわしていて、応急処置している状況でした」
千葉では中国との交流イベントに参加していた中学生8人が熱中症の疑いで搬送されました。船橋では猛暑日となり、熱中症警戒アラートも出されていました。
公園にいた人
「演奏し始めて5分経つか経たないかくらいで、もうベンチで寝ていた。湿度が高い。自分でも感じていた」
東京都内。熱中症疑いでの搬送は午後3時の時点で53人となっています。
■都心33.7℃“遊具やけど”患者増
警戒が必要なのは熱中症だけではありません。
公園で遊ぶ親子
「滑り台は暑い」
「じゃあ止めておこう」
この暑さで遊具の表面温度は上がり、とても子どもが遊べる状況ではありません。サーモカメラで見ると、遊具は40℃を超えています。実際、やけどとみられる症状を見せる子どもも…。
公園で遊ぶ親子
「ズボンをはいていたけど、赤くなっていました」
東京八丁堀皮膚科・形成外科 平山真奈院長
「先週末の5日、6日、きのうの3日間で遊具でやけどをしてしまった人が6人いたのが印象的。症状は表面が赤くなっていてヒリヒリとする」
■“熱中症ゼロ”保育所の対策
急がれる子どもたちの“暑さ対策”。“あの町”にそのヒントがありました。
“暑さの町”だけあり、子どもへの対策も様々です。
銀座保育所 小暮明美所長
「体調を崩すお子様は今のところいません」
熊谷市内にある保育所。これまでに大人も含め、熱中症となった人はいないということです。その理由は様々な対策にありました。
職員
「きょうはWBGT(暑さ指数)が29.4で31を超えていないので、プールをやりたい」
熱中症の危険が少ない時にだけ行われるプール。指数が高ければすぐ中止となるため、今年はまだ3回目です。
職員
「今週は熱中症警戒アラートが埼玉県内に出たりしたので中止が多かったけど、きょうは今のところまだギリギリ大丈夫」
■“緑の塗料”マイナス7℃温度下げる
大きな秘密は緑色のテラスにありました。炎天下においても、温度の上昇を抑える特殊な塗料が塗られているテラス。
サーモカメラで見てみると、その効果は一目瞭然です。園庭は40℃を超えていますが、塗料のある所は屋根で日差しも遮られ、かなり温度が抑えられているのが分かります。
水分補給もかなりこまめです。
職員
「ももさん、さくらさんプールに入ったのでお茶飲みます」
職員
「暑い日は30分ごとに活動の前と後に取るようにしている」
調理師
「ミネラルケーキを作ります」
この一見何の変哲もない給食。暑さの町・熊谷にあっても熱中症ゼロの秘密が隠されていました。
■熱中症ゼロ 給食の中身は?
“暑さの町”熊谷にある保育所。これまでに熱中症ゼロの秘密は給食にも隠されていました。
この日のメニューはみそ汁やサラダ、鮭の照り焼きなどですが…。
熊谷市役所 保育課 管理栄養士 佐藤晶子さん
「これは梅ドレッシングサラダ。梅にはクエン酸が含まれていて、疲労回復・夏バテ防止にとても役に立つ。保育所のメニューも食欲を増進させるために梅を使ってドレッシングを手作りしてサラダにする」
水分補給にも気を遣います。
佐藤晶子さん
「スープとかみそ汁を具だくさんのものを出すが、食事からも水分を取れるのでしっかり取ってもらう」
さらに、おやつにも暑さ対策が…。
調理師
「ミネラルケーキを作ります」
「(Q.今入れているのは?)粉末の麦茶」
おやつにはミネラルたっぷりのケーキも出されます。
佐藤晶子さん
「麦茶はミネラル成分が含まれているので、直接ミックス粉に入れてカルシウムとして牛乳やチーズを加えて子どもに大切な栄養を取るようにしている」
小暮明美所長
「体調を崩す子どもは今のところいません。このまま暑さ対策を続けて、熊谷の暑い夏を乗り切りたい」
▶テレ朝天気
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