太平洋戦争で多くの日本人が亡くなったフィリピン・ミンダナオ島ダバオで犠牲者を悼む「ダバオ慰霊と交流の旅」(主催・沖縄県ダバオ会)の参加者が9日、那覇空港を出発した。旅は2019年以来5年ぶりで、20~95歳までの戦争体験者や遺族ら65人が参加。11日には旧日本人ミンタル墓地の「沖縄の塔」で追悼式を開く。

 結団式で、県ダバオ会の上原清会長(85)は「慰霊の供養をしながら、日系人会や現地の人との交流を深めていただければと思う」とあいさつした。

 両親やきょうだいを失った北中城村の宮城照子さん(93)は「家族が亡くなった場所だから何としてでも向こうに行って、手を合わせないと。もう戦争はこりごりだ」と話した。

 現地への訪問が始まったのは1968年で、今回で56回目。13日まで4泊5日の日程で、参加者が生まれ育った場所を巡る他、現地の県系人と交流する。

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